ネットレイティングスは4月25日、オンライン動画配信サービス「Hulu (フールー)」における2012年3月のサイト訪問者数などの調査データを公開した。
Huluは、テレビ番組や映画などの動画コンテンツを無料で視聴できる米国発のサービス。米国では広告モデルによって運営されているが、日本では月額課金型のサービスとして、2011年9月に提供が開始された。
今回発表されたデータによると、2012年3月時点のHuluの月間サイト訪問者数は185万8000人。国内のビデオオンデマンドサービスのなかでは「GyaO!」「楽天ShowTime」に次いで多いという。
サイト訪問者1人あたりの月間平均訪問回数も、サービス開始時と比べて約2倍に増加している。2011年12月には一旦数値が下がっているが、これについて同社は、キャンペーンや広告などによって、一度きりの訪問者が増えたためと見ている。
また、サイト訪問者の属性については、男性の割合が68%と高く、特に40代以上の男性の割合が高いという特徴がうかがえる。
Huluについて、同社のシニアアナリストである西村友博氏は、角川書店や松竹、東映などの国内大手配給会社との提携で日本映画のラインナップが充実してきたことや、4月からテレビ東京の人気アニメ・ドラマの配信がはじまること、利用料金の値下げが発表されたことなどを挙げ、「より若い世代も含めた利用者の拡大を意識していると思われる」とコメントしている。また、PCやタブレット端末、スマートフォンに加え、自宅のテレビでもサービスを利用できることや、テレビで視聴する際にプレイステーション3やXbox 360などのゲーム機と接続可能な点が強みとされており、「今後、利用者を拡大するうえで有利に働く」と見ているという。
一方で同氏はHuluの課題として認知度の低さを挙げており、「今後テレビCMなどで認知が広がれば、ケーブルテレビユーザーやレンタルDVD利用者を取り込む可能性もある」としている。
なお、今回公開されたデータはニールセン・ネットレイティングスのインターネット利用動向調査「NetView」によるもので、Huluを運営するフールーは日本のユーザー数などについて公開していない。