NEC香港は3月2日、香港Citybusおよび新世界第一バス服務から、車内自動放送システム「Automatic Bus Stop Announcement」(以下、ABSA)と運行データ記録システム「Data Logger System」(以下、DL)を受注したと発表した。両システムは、Citybusのバス約180台とNWFBのバス約700台へ搭載される予定。

ABSAとDLのシステムでは、GPSや走行距離信号、香港独特の狭い道や高いビルなどの地理環境によるGPS信号の誤差をなくす「snap-on-route」技術を活用している。

バスには、LED表示パネル、制御装置および送受信器を設置。運転手が出発点で路線情報を入力するだけで、ABSAが自動的に動作し、その後の手動操作は不要となる。また、運転手は位置情報を自動的に取得でき、運転の負担が軽減される。

ABSAのLEDパネルには中国語と英語の両方で行き先が表示され、アナウンスは、広東語、英語および中国普通語(共通語)で行われる。次の停留所へ到着するまでは到着予定のバス停名を、バス停を出発した際に次のバス停名をLEDで表示し、車内放送も自動的に行う。

左から、Citybusのバスと出発時の表示

DLの制御装置には、運行した終日の路線と速度を記録することができ、バスが車庫に戻る時に関連データはWi-Fiによってサーバにアップロードされ、デジタル地図で運行履歴を確認することも可能。放送内容とソフトウェアのアップデートもWi-Fiでバスに搭載した制御装置にダウンロードするだけで実現できる。