シャープは4日、高濃度プラズマクラスター(イオン濃度10万個/cm3)が浮遊ダニアレルゲンの作用を抑制することにより、これが睡眠阻害要素となっている人の睡眠を改善する効果が確認されたことを発表した。

これは同社が食品および機器の臨床評価事業等を行う総合医科学研究所に委託した試験で明らかになったもの。実験では被験者がダニアレルゲンを噴霧した試験室の中に9時間滞在・就寝。被験者を2つのグループに分け、イオン発生装置あり/なしの両条件でそれぞれ試験を行った。

その結果、プラズマクラスターイオンが浮遊ダニアレルゲンを取り囲み、浮遊ダニアレルゲンの表面のタンパク質を分解させることで体内に入ってもアレルギー反応が起こらず、鼻づまり・鼻のかゆみなどの睡眠阻害要因行動を緩和。「起床時のすっきり感」「起床時の快適感」「睡眠の満足度」「睡眠による疲労回復度」の各項目において、統計学的有意な改善が見られたという。

プラズマクラスターの浮遊ダニアレルゲン抑制メカニズム

同社では2009年、マウスによる実験で高濃度化プラズマクラスター(2万5千個/cm3)による浮遊ダニアレルゲンのアレルギー反応低減効果を実証。また今年5月にはダニアレルゲン起因のアレルギー性鼻炎症状を緩和する効果があることをヒトにおいて確認している。