国立天文台は、2011年6月30日にチリ共和国サンティアゴ市の国立天文台ALMA推進室チリ事務所において、新事務所の開所式を行ったことを発表した。

アルマ計画は2002年度に建設が開始され、日本は2004年度から参加している。アルマ望遠鏡は2012年度には本格運用を開始する予定であり、それに先駆けて初期科学観測(共同利用・共同研究)が2011年9月にも開始される予定。今回の国立天文台の独自事務所開設は、チリ現地における研究活動を本格化させることを目的にしたもので、現在、日本から15名の研究者・技術者・事務職員が赴任しており、現地での派遣職員5名を加えた20名体制となっている。

なお、今後、チリ事務所は、日本の研究者の共同利用・共同研究の拠点となる日本の国立天文台・三鷹本部に設置されている「アルマ東アジア地域センター」と連携を図りながら、アルマ望遠鏡による科学的な成果の達成に向けた取り組みを進めていくとしている。