背面左側にLANポートとUSBポートが設けられている。LANポートには標準でカバーが取り付けられている

接続インタフェースはUSB、有線LAN、無線LANの3種類が用意されている。このモデルを使うユーザーの多くはネットワーク接続を選択するだろうが、有線LAN接続の場合はルータにLANケーブルで接続した後は、付属CD-ROMを利用してドライバをインストールするだけで完了する。

無線LAN接続する場合は、AOSSを利用するのがもっとも簡単だ。操作用のディスプレイで無線LAN設定の画面に入り「WPS/AOSS」を選択した後は、指示に従ってアクセスポイントのAOSSボタンを押すだけで接続が完了する。

手動でSSIDとネットワークキーを入力するには、同じく操作用ディスプレイで「セツゾク ウィザード」を選択すれ認識されているSSIDの一覧が表示される。あとは手動でネットワークキーを入力するだけだ。

設定に自信がない場合や、うまく接続できない場合には一時的にPCと本体をUSB接続して設定する方法もある。Windows上でウィザードを実行し、その指示に従ってAOSSボタンを押したり、ネットワークキーを入力する方式だ。やっていることは同じなのだが、画面で丁寧に説明されながらのウィザードだから安心して作業することができる。

作業用のディスプレイはモノクロの小さなものなので、簡素な言葉がカタカナで表示されるだけだ。普段のプリント時にはメッセージが表示されるだけのディスプレイだからこれで十分なのだが、利用開始時の設定では少々使いづらいのも事実だ。

設定を行うディスプレイは本体上部左側にある。操作用ボタンは数が絞られており、上下の矢印キーでほとんどの設定を行うことになる

操作用ディスプレイは角度を変更し、見やすく調整可能だ

特にネットワークキーの入力は上下キーのみで文字列をたどるのだが、上下のどちらを押しても記号から始まり、上を押すと記号、数字、アルファベットのAから、下を押すと記号、アルファベットのZからと並んでいる。1度きりの設定とはいえ非常に手間がかかるので、AOSSが使えないのならばUSB接続のPCから設定するのがおすすめだ。

USBメモリからのダイレクトプリントにも対応

ダイレクトプリントにも対応している。フロントのUSBポートにUSBメモリを挿入すると、内部ファイルの印刷を行うことができる。利用可能なファイルはPDF、JPEG、XPS、ブラザー製品で作成されたTIFF、本機およびMFC-9460CDNのプリンタドライバで作成されたPRN、PSファイルだ。

USBメモリを挿入すると、自動的にダイレクトプリントメニューが操作用ディスプレイに表示される。フォルダ内のファイルも選択可能だ。ただし、一覧には対応ファイル以外のファイル名も表示される。使いたいファイルだけを入れたメモリを作っておくと使いやすい。

カラーモード、用紙サイズ、向き、レイアウト、部数などを指定してから「Go」ボタンを押すと印刷される。インクジェットプリンタのようなビジュアル的にわかりやすいファイル選択ではないが、ビジネス用途ならば十分使えるだろう。頻繁に必要となる資料一式を入れたメモリを作っておけば、とっさの印刷もスムーズに行えそうだ。

フロント左にあるUSBポートがダイレクトプリント用だ

ファイル選択やさまざまな設定を操作用ディスプレイで行える