国民生活センターは2月3日、屋根に設置した太陽エネルギー利用パネルからの落雪による事故を防ぐための注意喚起を行った。

今回の注意喚起は、太陽エネルギー利用パネル(発電システムの太陽電池モジュールと太陽熱利用システムの集熱器を示す)からの落雪によって、隣家の壁や車の屋根を壊すといった器物損壊の相談が2001年から12件寄せられていることや、大雪による事故が多発している今冬の状況を踏まえて実施されたもの。

指摘されている問題点は、太陽エネルギー利用パネルからの落雪の衝撃・危険性が設置業者や消費者に周知されていないことであり、中には、製品カタログなどにも積雪・落雪への対策に関する表記がないものもあるという。

太陽エネルギー利用パネルは表面がガラスでできているため、雪が通常の屋根よりも勢いよく落ちる傾向にあり、屋根の軒先から数メートル先まで到達するケースもあるとのことだ。

同センターでは、太陽エネルギー利用パネルの設置や降雪期の注意として、「対策に不安がある場合は事業者や自治体、設計・施工者に相談する」ことや、「雪下ろしの際は必ず2人以上で行うこと」といった消費者へのアドバイスを行っている。また業界全体が、適切な雪対策の方法などを関連事業者に周知すべきであるといった要望が示されている。

太陽エネルギー利用パネルの設置イメージ (資料: 国民生活センター)