内部告発プロジェクトOpenLeaksが1月26日、Webサイトを開設し、活動を開始した。当面はアルファとして一部のメディア組織とコンセプトの開発を進める。2011年後半にベータにし、幅広い組織や個人に門戸を開放するという。

OpenLeaksは、WikiLeaksで元スポークスパーソンを務めていたDaniel Domscheit-Berg氏が中心となったイニシアティブ。非営利組織として、告発者向けの技術フレームワークとナレッジベースの構築を目指す。自分たちを「告発者と組織、メディア、個人向けのサービスプロバイダ」およびコミュニティと位置づけており、告発者が安全かつ信頼性のある形でデータを公開できることを目指す。

特徴は、OpenLeaksでは直接資料の公開は行わず、コミュニティ独自のニーズに合わせたメンバー向けの"デジタルドロップボックス"(文書保管ボックス)を用意する点。OpenLeaks自体はレビューや公開に関与せず、機密資料の提出と公開を分離することで、安全性を確保する。

また、政府的主義主張を持たない点、一部のグループや個人ではなく民主的に統治されている点などを挙げ、創始者Julian Assange氏の影響が強いといわれているWikiLeaksとは一線を画すことも暗に強調している。WikiLeaksとの関係については、「WikiLeaksの改善でも置き換えでもないし、対抗するものでもない。保管するプロジェクト」とFAQで記している。

OpenLeaksによると、当面はアルファとして開発パートナーと協力しながらコンセプト、プロセス、インフラの開発を進めるという。2011年後半には、ベータとしてイニシアティブを拡大するという。

OpenLeaksは2010年12月に公開とうわさされており、うわさより1カ月以上遅れての開設となった。サイト開設の直前には、Cryptome.orgでOpenLeaks.orgのWebサイトのコンテンツがリークしていた。

OpenLeaksのWebサイト