シマンテックは11月5日、同社のパートナー企業を支援するためのプログラム「シマンテック パートナープログラム」について、新たに3つの製品分野(スペシャリゼーション)を追加したほか、各分野において「Masterスペシャリゼーション」と呼ばれる最上位の支援プログラムを用意。この施策に基づき、今月よりパートナー支援策を強化する。

シマンテック 常務執行役員 パートナービジネス営業統括本部長 内田和弘氏

同社がこれまでにセキュリティ領域で4つ、ストレージ領域で1つ、9月に開始したSMB(中堅中小企業向け分野)の計6つの認定プログラムを提供してきたが、このほど新たにストレージ領域に「Data Protection」「Storage Management」「High Availability」の3つの製品分野を追加。さらに2011年には、暗号化製品分野「Encryption」が追加される。

新たに追加された製品分野(スペシャリゼーション)における具体的な対象製品は以下の通り。

  • Data Protectionスペシャリゼーション
    Symantec NetBackup
  • Storage Managementスペシャリゼーション
    Veritas Storage Foundation / Veritas CommandCentral Storage
  • High Availabilityスペシャリゼーション
    Veritas Storage Foundation / Veritas Cluster Server

これらのスペシャリゼーションを取得したパートナー企業には、同社から販売奨励金の増加や各種支援リソースへのアクセス、顧客に対する信頼性向上といった特典が提供されることになる。

なお、スペシャリゼーションの取得には、営業向けの「シマンテックセールスエキスパート(SSE)」、ハイエンド営業向けの「シマンテックセールスエキスパートプラス(SSE+)」、エンジニア向けの「シマンテックテクニカルスペシャリスト(STS)」の資格を有する要員が必要になる。

このパートナー向け新支援プログラムは「取得のための要件から"取扱高"という項目をなくしていることが特徴」(同社 常務執行役員 パートナービジネス営業統括本部長 内田和弘氏)であり、他社のパートナー支援プログラムとの大きな差異となっている。

シマンテックの新パートナー支援プログラムは、「取扱高」に対する制約がないことが大きな特徴

この点については、記者説明会に同席したエクサ 執行役員 ソリューション営業統括本部長 松岡鋭也氏も「ハードルが高くなく、認定資格の取得に取り組みやすい。ぜひとも長く続けてほしい」と期待を寄せている。

エクサ 執行役員 ソリューション営業統括本部長 松岡鋭也氏

また、シマンテックは「Masterスペシャリゼーション」と呼ばれる、より高度なパートナー支援プログラムの提供を新たに開始する。

これは、上述のスペシャリゼーションの最上位に位置付けられるもので、ソリューションパートナーとしての実績に加え、コンサルティングの実績、2名以上の認定コンサルタント、独自のビジネスプラン、高度な技術力、顧客満足度を有するパートナーのみが取得可能なものとされる。

敷居が高くパートナー数にも上限が設けられているが、「Masterスペシャリゼーション」を取得すると、「たとえばシマンテックのエンジニアと同等の技術教育を受けることができる」(内田氏)など、シマンテックと同じレベルでの各種支援策が集中的に提供されることになる。

「Masterスペシャリゼーション」の要件