「グラフィック&ウェブデザインがみるみるよくなる7つの法則」(芳賀正晴著) 定価2,520円

毎日コミュニケーションズは、デザイナー・クリエイター初心者向けのノウハウ本「グラフィック&ウェブデザインがみるみるよくなる7つの法則」を発売した。本書では、これからデザインをはじめたい人や、デザインを学びたい人。デザイナーとして仕事を始めたばかりの人。プロではないが、チラシやレポートなど、デザインやレイアウトを行っている人。これらの人々を対象に、より「わかりやすく」、「受け手に伝わる」デザインを行うための考え方とルールがまとめられている。

会社案内、チラシ、ホームページ、メニュー、レポートなどなど、プロのデザイナーでなくても、日常業務の中で、デザインワークを行わなければならないことは多い。パソコンや、デザインに使用するソフトがより多機能になっているため、そういう制作物やデザインを自分で作ることが可能になっているのだが、「そこに落とし穴がある」と本書の著者は主張する。いくらビジュアル的にかっこよく、きれいであっても、「目的」を達していなければ、そのデザインは見づらく、魅力的でないものとなってしまうのだ。そして、その「目的」こそが、「受け手に、伝えたいことが確実に伝わる」ということになる。 本書は、ビジュアルのセンスを磨いたり、よりキャッチーにするためのノウハウ本ではなく、そういうビジュアル面を作り込む「1歩手前」の、デザインの「7つの基本法則」を、具体例に則して簡潔にまとめている。

書籍の流れとしては、わかりにくいデザインはなぜわかりにくいのかを分析する「疑う」の章、7つの法則を順に説明する「実践」の章、画像、囲み記事、表、グラフといった要素ごとにデザインの法則を解説する「さらに実践」の章、となっている。その後に、実際のデザインの制作手順をたどりながら、どういう法則が使われているかを解説する「事例」の章があり、巻末に自分でデザインをするときに役立つ「チェックシート」が付属している。ほぼ実際のデザインワークの流れに沿っているので、デザイン・レイアウトをしたことがある人であれば、戸惑うことなく読み進めることができるだろう。

「グラフィック&ウェブデザインがみるみるよくなる7つの法則」より