PCでストレスが溜まる作業のひとつにシステムの起動がある。ノートPCの普及やOSの対応もあって、毎日PCを起動するというシーンは少なくなっている。システムはスリープさせておき、使いたいタイミングですぐに復旧させる。使っている限り、システムの再起動をすることはほとんどないかもしれない。
しかし、セキュリティフィックスの適用やシステムアップデートの内容によっては、システムを再起動する必要に迫られることがある。PC購入時にはそれなりの時間で起動していたシステムも、アプリケーションをインストールするごとに徐々に起動にかかる時間が延び、起動するまでに数十秒から数分かかるようになる。iPadのように即座に使えるデバイスが増えるなか、PCの起動にかかる時間の長さはストレスを感じさせる。
こうした状況を改善できるソフトウェアのひとつにSolutoがある。開発段階にあるが、すでに興味深い仕上がりを実現しており、今後の発展も考えると注目に値するソフトウェアといえる。PCの起動時間を改善したい場合には採用を検討したいソフトウェアだ。
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システム起動時にはSolutoの起動進捗情報が左下に表示される |
Solutoを起動すると、システム起動時のシーケンスが表示される。緑帯上のアプリは変更可能、オレンジは変更の可能性あり、灰色は変更できない |
Solutoをインストールしたらシステムを再起動する。Solutoが起動を測定し、起動状況の確認と設定の変更を実施できる。起動シーケンスは灰色、オレンジ色、緑色の3種類に分類される。灰色はシステムに必要な起動処理であり、起動を停止したり遅延させたりといった変更はできない。緑色上の処理は停止や遅延が可能なアプリケーションであり、オレンジ色は変更できる可能性があるものが掲載されている。
対象のアプリケーションを選択すると起動の停止、起動の遅延、起動の再開といった項目が表示される。どの設定がおすすめかといった説明もあるため、よくわからない場合にはおすすめの設定を参考にするといい。
Solutoは起動時間を計測して記録しておくため、しばらく使い続けたあとで、起動時間がどのように変化したかをチェックできるようになっている。気が向いたときにでも起動して、不要なアプリがあれば起動を停止させたり遅延させるなどして調整できる。なおSolutoで起動時間を計測する場合、自動ログイン機能を有効にしてログインまで自動的に実施するように設定しておかないと適切な時間が計測できない。