いろんな場面でOnline Servicesを使う
Web会議ツールの「Office Live Meeting」(図1)、インスタントメッセンジャーの「Office Communicator」(図2)を使うと、社内コミュニケーションの円滑化や生産性の向上が期待できる。今回は、実際の現場を想定しながら、Office Live MeetingとOffice Communicatorの利用シーンや、両者の連携について見てみよう。
執筆者紹介
小山 文彦(KOYAMA Humihiko) - ゴーガ 代表取締役
コンピュータ関連出版のインプレスにて、オンラインソフト紹介「サイト窓の杜」の編集デスクを担当。2,000本以上のソフトウェアレビューを経験する。その後、富士総合研究所(現みずほ情報総研)で、自社サイトやみずほ会員向けサイトの企画運営に携わる。みずほのシステム会社統合にあたり、極めて短期間でのサイト統合を成功させる。みずほフィナンシャルグループ瑞朋会会員。A型のうお座。
想定場面(1):本社の会議室で行う会議に、
支社や出張先の社員がWebから参加する場合
Web会議を開催するためには、参加者のスケジュール調整、開催日時の決定と通知、会議室の予約といった手順が必要となる。Web会議であれば会議室の予約は必要ないように思えるが、実際のところ、会議室で行われる会議に一部のスタッフがWebで参加する複合的な場面が多々ある。そのため、ここでは会議室で行われる会議に、数人がWebで参加することを想定する。
Web会議を行うツールとしては、Office Live Meetingを使ってみよう。Outlook上でスケジュール調整と会議室の予約を行い、そのまま出欠確認と予定表への反映が行えるという方法だ。
まず始めに、Microsoft Online Servicesの管理センターに会議室を登録しておく必要がある。
次に、スケジュールの調整と会議室の予約を行う。これには第1回でも紹介した Office Outlookの会議アドインを用いる(図3)。招待状の作成画面が表示されるので、[Conferencing Request]タブの[スケジュールアシスタント]をクリックする(図4)。
ウィンドウの左側で出席者と会議室を選択し、追加しよう。なお、先ほど登録した会議室は、「グローバルアドレス一覧」に含まれている(図5)。会議室を「リソース」として選択すると、図6のようなダイアログが表示されるが、これは[OK]ボタンをクリックして、場所の変更を行って問題ない。
出席者と会議室の追加を行うと、名前の右側にバーが現れ、予定のある箇所を表示する。ウィンドウ左側の縦のバーで希望の日にちと所要時間の部分を選択すれば、ウィンドウ右側の「時間の候補」に出席者の都合があう候補時間が自動的に表示されるので、その中から都合の良い時間をクリックすれば良い(図7)。あとは、[予定]画面に戻って、会議名を入力し、招待状を送信するだけだ(図8)。
招待状を受け取るユーザーには、図9のようなメッセージが送られる。ここで承認ボタンをクリックすると、会議の予定がOutlookのスケジュールに自動的に組み込まれる(図10)。
このように、スケジュールをしっかりと立てて、計画的に会議を運営する時には、Office Live MeetingとOutlookという組み合わせが最適だ。インスタントメッセンジャーのOffice Communicatorのような手軽さはないが、時間調整から招待、会議予約までの一連の作業を、Outlookだけで行えるのは嬉しい。また、3人以上でビデオ通話ができるのはOffice Communicatorにはない特長だ。