宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、6月13日の地球帰還に向け宇宙航行を続ける小惑星探査機「はやぶさ」が5月12日、搭載している星姿勢計(STar Tracker:STT)のCCDセンサを用いて、故郷である地球と月の撮影を行い、それに成功したことを明らかにした。

地球と月は、いて座とやぎ座の間に明るく輝いているように見えるため、画像には強いスミア(白飛び)の影響があるものの、地球が-8.3等、月が-4.6等で写し出されている。

右下が「はやぶさ」が撮影した地球と月の画像(出所:JAXA Webサイト)

撮影距離は地球から約1350万km離れた場所で、用いられたCCDセンサは288×384ピクセルで、シャッタースピードは33ミリ秒。実際のはやぶさから見た地球の大きさは0.05度程度で、CCDの1ピクセル内に収まる程度となっている。

「はやぶさ」が撮影した画像の全域。いて座とやぎ座の間、中央下部分に地球と月が見える(出所:JAXA Webサイト)

なお、2010年5月18日午前9時(日本時間)現在、はやぶさは地球から約1122万6010km、赤径8h30m38s、赤緯30.16度(かに座)付近を地球を目指し航行している。