キャリアパスに関する考え(全体) 資料:パソナキャリア

パソナキャリアは1月12日、同社を訪問した転職希望者に対して実施したキャリアパスに関する調査結果を発表した。同発表によると、89.0%の人がキャリアパスについて考えたことはあるものの、71.4%がキャリアパスについて不安を感じたことがあるという結果になった。

同調査では、キャリアパスに関する考えについて、「しっかり考えている」、「たまに考える」、「あまり考えたことはない」、「まったくかんがえたことはない」の4つの選択肢による質問を行った。これらのうち、しっかり考えていると回答した人は全体の31.6%で、たまに考えるという回答(57.4%)と合わせると、89.0%がキャリアパスについて考えたことがあるという結果に。

年代と年収から見た場合、年代が高くなるほど、また、年収も高くなるほど、キャリアパスについてしっかり考えているという傾向が見られ、年収700万円を超えると、「しっかり考えている」が56.0%と過半数を超えた。

キャリアパスに関する考え(年収別) 資料:パソナキャリア

キャリアパスに対する不安については、「とても不安を感じる」(25.3%)と「たまに不安を感じる」(46.1%)を合わせて71.4%と、7割以上の人が不安を感じたことがあるという結果が出た。キャリアパスに不安を感じている層は、年代別では20代後半、業界別ではIT系、金融系、年収別では400万円台が多いという傾向が見られた。

キャリアパスを会社が提示すべきかどうか尋ねたところ、「提示すべきである」(51.7%)、「提示されていなくてもかまわない」(23.7%)、「どちらともいえない」(23.1%」となり、半数以上が会社が提示すべきだと考えていることがわかった。

その理由を自由記述形式で尋ねたところ、提示すべきという回答者は「社員のモチベーションが向上する」、「会社側も提示することで業務効率が上がる」という意見が、提示されていなくてもかまわないという回答者からは「キャリアパスは自分で考えるべき」、「キャリアパスは型にはまったパターンだけではない」という意見が多かった。

その一方、会社からキャリアパスが提示されているかを聞いたところ、「提示されており機能している」(8.1%)、「提示されているがあまり機能していない」(38.8%)、「提示されていない」(49.4%)という回答が出ており、会社が提示したキャリアパスがきちんと機能していると感じている人の割合は10%以下だった。