グローバル企業では、ビジネスのカバーエリアを「北米」「アジア・パシフィック」「ヨーロッパ・中東・アフリカ」などと分けているのが一般的である。そして、アジア・パシフィックを統括するオフィスは、公用語が英語であるシンガポールやオーストラリアに置いている企業が多いようだ。

こうした事情から、日本からもシンガポールに出張行くケースが少なくないだろう。最近は、中国への出張が増えているかもしれないが。

IT系のグローバル企業もこの例に漏れず、われわれも海外取材に行く国と言えば、米国に続くのがシンガポールだったりする。そこで今回は、筆者が取材で出かけたシンガポールで実際に購入してみて、オススメできる「シンガポール土産」を紹介しよう。

ピリ辛風味がたまらない「チリプラウンロール」

まずは、いちばん大好きな「チリプラウンロール」を紹介したい。チリプラウンロールとは、エビをすりつぶした具を春巻きのような皮で包んで揚げたお菓子だ。長さは3、4cm、直径1cm弱の円筒型をしている。

その名のとおり、エビの味をしたスナックなのだが、香辛料が入っているので、ピリっと辛いのが特徴だ。「やめられない、とまらない」という某エビ味のスナック菓子のキャッチフレーズがあるが、正にそんな感じだ。その美味しさに虜になり、どんどん食べてしまうのだ。

"スナック菓子大好き人間"を自称する筆者だが、日本で同じ味のスナックには出会ったことがない。その限定感がまた食欲を誘うのかもしれない。

免税店でも売っているが、スーパーでも購入できるので、まずはスーパーで買って食べてみることを勧める。以下の写真を見てもらえばわかるが、15cm四方の小袋から会社土産としても通用する箱入りまでと、サイズが豊富だ(ご覧のとおり、チリプラウンロール中毒の筆者は、あらゆるシーンに合わせてさまざまなサイズを買ってしまったが)。

なお、シンガポール土産として紹介したが、チリプラウンロールはタイやベトナムなど、大抵の東南アジア諸国で買うことができる。

会社土産に適した箱入りの「チリプラウンロール」

袋入りの家庭用「チリプラウンロール」

卵黄と砂糖からできたとことん甘い「カヤジャム」

日本で広く受け入れられているエスニック料理だが、チリプラウンロールに続き、カヤジャムもそうそう見かけない気がする。

カヤジャムとは、ココナッツミルク、卵黄、砂糖などからできたジャムだ。調べたところ、「パンダンリーフ」と呼ばれるハーブによって、独特の香り付けがされているらしい。普通のジャムと違って、パッケージにフルーツが書かれていないので(原材料に使われていないから当然だが)、一見、ジャムとはわかりにくい。

現地ではトーストにたっぷり塗って食べるのが一般的なようだ。屋台などでも売られている。

その味はというと、とにかく甘い。甘党の筆者だが、これまで食べたもので最も甘いものと言っても過言ではない。したがって、甘いものが苦手な人は買わないほうがよいかもしれない。ただ、独特の甘さのため、一度買うと病みつきになる人が多いようだ。

これまたシンガポール土産とは言えなくなってしまうのだが、東南アジアのスーパーでは、「生春巻きの皮」、「フォーの乾麺」、「トムヤンクン・インスタントラーメン」、「インスタント・フォー」など、日本では買う場所が限られているうえ、お高めの食材が数十円で買えてしまう。

もしも、エスニック料理好きの方がスーパーに行かれた際は、この辺りの食材もチェックしてはいかがだろう。

どこまでも甘い「カヤジャム」。カリっと焼いたトーストに塗って食べるのが定番だ