WEBマーケティング研究会は10月14日、企業の購買担当者が購買プロセスにおいてメーカーなどが運用するB to Bサイトをどのよう活用しているのかを調べるために実施した「B to Bに関する購買行動調査」の結果を発表した。
同調査では、次の5項目について約30個の質問を行った。
- 最近に行ったWebでの業務用製品の購買実態
- 最近にWebで購買した製品の購買プロセス
- 購買プロセスにおける情報源
- 購買プロセスにおける企業サイトの利用
- 購買プロセスのおけるインターネット広告の接触
最近購入した製品について聞いた質問からは、製品の特性として「専門知識が必要」(73%)であり、候補に挙がった「3製品以内」(95%)から、社内の「5人以内」(81%)が関与して、「3ヵ月未満」(70%)で一連の購買プロセス(課題認識、比較検討、検証、承認)が完了したことがわかった。製品の価格帯は1,000万円未満が74%、不定期もしくは定期的なメンテナンスが必要な製品が73%を占めている。
最近に購買した製品を知ったきっかけ(単独回答)は、「メーカーのWebサイト」(27%)、「メーカーの担当者」(20%)、「同業者・社内スタッフ」(18%)の上位3つで6割以上を占めた。4位の「見本市・展示会」は7%と上位3つからは大きく離された。また、ベンダーからの情報は、「ベンダーの担当者」(5%)、「ベンダーのWebサイト」(1%)と、メーカーと比べてかなり低い結果となった。
普段から業務でよく利用する情報源(複数回答)は、「メーカーのWebサイト」(64%)、「メーカーの担当者」(40%)、「同業者・社内スタッフ」(39%)と最近に購買した製品を知ったきっかけと同じ順位になった。これらに、「サーチエンジン」(39%)、「見本市・展示会」(32%)、「業界紙・業界雑誌」(29%)が続いており、サーチエンジンが普段からよく利用されていることがわかった。
購買した製品を知ったきっかけは、単価100万円未満では「メーカーのWebサイト」(35%)、「同業者・社内スタッフ」(17%)、「メーカー担当者」(14%)が上位3位であるのに対し、単価1,000万円以上では「メーカー担当者」(33%)、「同業者・社内スタッフ」(15%)、「見本市・展示会」(13%)となった。また、購買過程において役に立った情報は、単価1,000万円以上では、「メーカーの担当者からの情報」(65%)、「同業者や社内スタッフからの情報」(35%)、「メーカーのWebサイト」(30%)と、メーカーの担当者からの情報が大きな比重を占めている。製品の価格帯によって製品を知ったきっかけや役に立った情報に違いがあることが浮き彫りになった。
同調査では、購買予定の製品を製造・販売する企業(メーカーやベンダー)のWebサイトのコンテンツについても聞いている。まず、12に分類されたコンテンツのうち、「よく閲覧する」と「閲覧する」の合計が高かったのは、「製品情報」(95%)、「新製品発売などのプレスリリース」(77%)、「導入事例の紹介」(72%)、「ホワイトペーパーや技術資料」(64%)だ。一方、充実を希望するコンテンツは、「強く希望する」と「希望する」の合計では同じ順位だが、「強く希望する」だけを見ると「ホワイトペーパーや技術資料」(24%)が「製品情報」(45%)に次いで2位となった。メーカーやベンダーのWebサイトには、製品や技術の情報を望む声が高い結果となっている。