IDC Japanは10月1日、国内携帯電話市場の2009年第2四半期、および、同市場の見通しを発表した。同発表によると、同期の携帯電話の国内出荷台数は前年同期比19.4%減と大幅減の958万台となり、この結果、国内携帯電話市場は7四半期連続のマイナス成長となったという。

今回のマイナス成長の主要因として、「技術面で、市場を牽引するようなインパクトのある上位端末が不足していること」、「景気低迷により端末販売台数の落ち込みに歯止めがかからず買い替え需要の回復が遅れていること」の2点が挙げられている。

シェア別に見ると、上位4社は前四半期と同様の顔ぶれで、今回もシャープがトップを獲得している。同社の獲得シェアは前四半期の21.3%から23.9%に上昇し、NTTドコモ向け上位機種での販売シェア拡大もあり、13四半期連続してトップの地位を維持することになった。第2位には安定した市場占有率を維持しているパナソニックモバイルが、第3位には前四半期と同様に堅調な販売を維持している「らくらくホン」とNTTドコモ向けFOMA上位機種で善戦している富士通が入った。第4位は、カシオ日立社との合弁が発表されたNECがランクインしている。

2009年の見通しに関して、同社でPC 携帯電話&クライアントソリューションのシニアアナリストを務める木村融人氏は、「2008年第3四半期は大きな市場縮小を記録していることから、2009年第3四半期はマイナス傾向に歯止めがかかる可能性がある。しかし、基本的には厳しい出荷状況が続いており、これは2009年第4四半期まで続く可能性が高い」とコメントしている。

2009年第2四半期 国内携帯電話出荷台数ベンダー別シェア(%) 資料:IDC Japan