米Oracleは9月16日(現地時間)、同社会計年度で2010年第1四半期(6 - 8月期)決算を発表した。同四半期の売上は50億5,400万ドルで前年同期比5%の減少、純利益は11億2,400万ドルで4%の上昇となった。売上こそ減少しているものの、コスト削減による利益率向上が進んだ四半期となった。またここ1年ほど業績を苦しめていた急激なドル高が一服し、為替による影響が軽微になったことも大きい。
全体をみていくと、新規ライセンス売上が10億2,800万ドルと前年同期比で17%のマイナスと大幅に減少しているのに対し、ソフトウェアライセンス更新と製品サポートの売上が31億1,700万ドルと6%上昇しており、これが売上全体の減少傾向を食い止めている。新規ライセンス売上の内訳は、データベースとミドルウェア関連が7億1,100万ドル、アプリケーションが3億1,700万ドルとなり、それぞれの減少幅は-22%と-4%で特にデータベースとミドルウェア関連が落ち込んでいる。またサービス売上は9億900万ドルで22%の減少だった。
米OracleプレジデントのCharles Phillips氏は今回の決算を受けて「世界中のすべての地域でSAPを上回る高成長率を達成した。特にSAPが拠点とする欧州ではSAPが-39%のマイナス成長だったのに対し、Oracleでは同地域において固定レート時で3%の成長となっている。さらにアプリケーション分野でいえば北米での業績が高く、SAPの-50%に対して、こちらは固定レート時で8%の成長率だ」とコメントし、特にアプリケーション分野での好調ぶりを強調する。