Freescale Semiconductorは、QorIQファミリのフラグシップ製品となる45nm SOIプロセス採用マルチコアプロセッサ「QorIQ P4080」のサンプル出荷を開始したことを発表した。
同製品は、8個の拡張されたPower Architecture e500mcコアを搭載。各コアには専用のバックサイドL2キャッシュを持つ。主な特長として、各コアを個別にブートしたりリセットしたりすることができるため、8個の対称型マルチプロセッシング(SMP)コアとして活用できるほか、非対称型マルチプロセッシング(AMP)コアとしての動作や、SMPとAMPを組み合わせた構成での動作も可能だ。
また、全体的な性能は、データパス・アクセラレーション・アーキテクチャ(DPAA)による拡張が施されている。同アーキテクチャは、コアと協調して、パケットのルーティング、セキュリティ、サービス品質(QoS)、およびディープ・パケット・インスペクション(DPI)を実行することが可能。これにより、コアは付加価値の高いサービスやアプリケーション処理に集中できるようになるほか、CoreNetファブリックは、他のマルチコア・アプローチにおいて見られる、共有バス/共有メモリ・アーキテクチャに起因するバスの競合、ボトルネック、そしてレイテンシの問題を解決することができると同社ではしている。
すでに、複数の機器メーカーが新しいシステムに同製品の採用を決めており、ルータ、メディア・ゲートウェイ、3G/4Gワイヤレスインフラなどの市場での適用が予定されている。