ポリコムジャパンは、中堅・中小企業および大企業の中小規模拠点向けに、機能を絞り価格を抑えたビデオ会議システム「Polycom HDX 6000」と「Polycom QDX 6000」の2製品を発表した。

米ポリコム アジアパシフィック地域 プロダクト マーケティング マネージャー June Shao氏

米ポリコム アジアパシフィック地域 プロダクト マーケティング マネージャー June Shao氏は「企業は最近の経済状況により、コストや出張費の削減などに苦労しているが、一方で生産性の向上やROIの迅速な達成は目指している。ビデオ会議システムは、このような課題の解決策になると考えている。ただ、中小企業の場合は、価格が高い、管理・サポートの負荷が高いという問題があり、これまでビデオ会議システムは、直感的に使えるものではなかった。われわれは、このような声に耳を傾け、今回の新製品を発売した」と、今回の新製品投入の背景を述べた。

Polycom HDX 6000は、大会議用の9000シリーズ、中-大会議向けの8000シリーズ、小規模会議向けの7000シリーズに次ぐ、企業向けのとしてはもっとも低価格のラインナップとなり(ほかに個人用に4000シリーズがある)、6名程度までの会議を想定している。

「Polycom HDX 6000」と「Polycom QDX 6000」のポジショニング

「Polycom HDX 6000」

832Kbpsから2Mbpsの通信帯域で、720p/30fps のHD映像に対応するほか、256Kbps-784Kbps でアナログテレビ並のSD(スタンダードデフィニション)、 480p/30fps の通信も行える。

シングルモニタ出力(デュアルモニターエミュレーション可能)となっており、LANのほかに出力端子としては、HDMI、AUX音声、入力としては、マイク、DVI、EagleEye(カメラ)があるほか、ソフトウェアアップデート用にUSBがある。

「Polycom HDX 6000」でのビデオ会議の様子

「Polycom QDX 6000」

一方、Polycom QDX 6000は、256Kbps-4MbpsでSD 480p/30fpsの画質に対応。出力端子としては、VGA、S端子、コンポジットなどが、入力端子としては、VGA、S端子、コンポジット、カメラ、マイクなどがある。

「Polycom QDX 6000」でのビデオ会議の様子

今回の新製品は、多地点会議、入力機能などを制限することや、映像を720p、30フレームのみにすることで価格を抑え、「Polycom HDX 6000」はメーカー希望小売価格83万円(税別)、「Polycom QDX 6000」はメーカー希望小売価格57万8000円(税別)で、代理店を通して販売する。出荷は、Polycom HDX 6000が8月中旬頃、Polycom QDX 6000 は、7月末に開始される予定だ。

同社では、両製品で4500台程度の販売を見込んでいる。

ポリコムによれば、かつては数十拠点といえば大規模だったが、最近では100拠点以上にビデオ会議を導入する企業も珍しくないという。また、社員教育のほか、大学や大学院連携により他大学の授業をビデオ会議システムを利用して受講するケースも多いという。

そのほか、日本独自の使い方として、社長の年頭の挨拶や訓示等で利用するケースもあるという。

日本でのビデオ会議の活用例。このスライドは「Polycom HDX 6000」を使ってプレゼンテーションされた