2002年以来、初の売上減少となったOracle。今後の株価推移が気になるところだが…(写真は米カリフォルニア州にあるOracle本社)

米Oracleは6月23日(現地時間)、同社会計年度で2009年第4四半期(2 - 5月期)決算を発表した。同四半期の売上は68億6100万ドルで前年同期比5%減、純利益は18億9100万ドルで7%のマイナスとなった。同社の売上が減少に転じたのは、前回の不況期にあたる2002年以来のこと。だがアナリスト予測を上回ったとの評価から23日の株式取引終了後から買いが集まり、同社株価は24日の市場オープン直前の時間外取引で前日終値4%アップの20.70ドル前後の水準で推移している。

売上の内訳をみると、新規ソフトウェアライセンスが微減、ライセンス更新が微増という以外はほぼ横ばいで推移しており、企業が新規投資をやや抑制しているという以外のデータは読み取れない。また為替変動の影響を無視した売上の前期比が4%に対し、実際の決算では-5%となっていることから、引き続きドル高が悪影響を及ぼしていることがうかがえる。そのほか、Oracleが命題としている利益率の改善は引き続き進んでおり、前期の41%に対し、今期は42%と1ポイント伸びている。

米Wall Street Journal紙によれば、Oracleは決算発表の中で米Sun Microsystemsの買収経過についても触れており、同社会計年度で2010年第1四半期(2009年6 - 8月期)の間には取引が完了する予定だという。そのため現時点では決算にSunの業績は含まれておらず、買収が完了した段階で15億ドルほど売上が増加する見込みだ。なお、Sunでは買収の是非を問う株主投票を7月16日に控えている。