これまでPCを選ぶ際は性能や価格を基準に行っていたが、最近ではさらに省エネまで考慮するようになってきた。省エネを考えた場合、ノートPCはデスクトップよりもすぐれており、さらに持ち運びできることから、企業では社員にノートPCを与えるケースが増えている。現在、さまざまなノートPCが市場に出回っているが、今回はインテルのインテル低電圧版よりも電圧が低いパナソニック「Let'snote CF-F8」 の機能について見てみたい。

Centrino 2 搭載によるメリット

パナソニックの「Let'snote CF-F8」 は、14.1型ワイド液晶を搭載したノートPCである。CPUは、熱設計電力が25Wの「インテル Core Duo プロセッサー SP9400(6MB L2キャッシュ、2.40GHz、1066MHz FSB)」と、熱設計電力が10Wの「インテル Core Duo プロセッサー 超低電圧版 SU9400(3MB L2キャッシュ、1.40GHz、800MHz FSB)」、「インテル Core 2 Duo プロセッサー SP9300」の3種類から選択することができる。超低電圧版 SU9400は、インテルの低電圧版より電力が低い。

Let'snote CF-F8

同製品はインテル Core2 Duo プロセッサーに加えて、「モバイル インテル GS45 Express チップセット」、「インテル WiFi Link 5100 」を搭載しており、vProテクノロジー インテル Centrino 2に対応している。Centrino 2は待機時のCPUやチップセットの消費電力を削減するほか、遠隔からの一元管理によって運用にまつわるコストと手間を低減することが可能だ。

例えば、vProに対応した電力管理ソフトを併用することで、遠隔のPCも含めてクライアントPCの電源管理を一元的に行え、無駄な電力を削減できる。また、vProに対応しているPCは電源が入っていなくても、電源ケーブルとLANケーブルが接続していれば、管理者が遠隔から電源を入れて捜査することができるので、休日や夜間にアプリケーションのバージョンアップをまとめて行うことなども可能だ。PCに障害が発生した際も、遠隔から短時間で復旧作業が行える。

省電力のための独自機能

同製品は省電力のためにさまざまな機能を搭載している。その1つが、インテルと共同開発した「ダイナミンク・パワー・パフォーマンス・マネジメント・テクノロジー」だ。同技術は処理内容に応じてCPUの稼働状態を制御することで、高負荷時でもCPUの発熱と消費電力を下げることができる。さらに、同技術と小型軽量ファンを併用する「バイブリッドクーリングシステム」により、パフォーマンスを保ちながら、省電力化を実現する。

光学式ドライブ電源のスイッチ

同製品の省電力モード「エコノミーモード(ECO)」は、バッテリー充電量をフルにせずに約80%に制限することで、通常の約1.5倍のバッテリー耐久年数を実現する。これにより、電池の買い替えのサイクルが延長される。特殊導光板、高反射リフレクタ、高効率反射シートが採用されたバックライトシステムは、一般的な液晶パネルの約70%の電力で同等の輝度を実現する。また、本体前面には、光学式ドライブ電源のスイッチがついており、簡単にドライブの電源を切り替えられる。

Panasonic電源拡張ユーティリティの画面

上記のハードウェアにおける省電力機能に加えて、同製品には省電力設定をまとめて行えるツール「Panasonic電源拡張ユーティリティ」が備わっている(OSがWindows Vistaの場合)。「電源プラン」として、以下のような省電力に関する機能を組み合わせて利用シーンに応じた省電力設定を行うことができる。

  • ディスプレイの明るさ
  • コントラストの調整
  • CD/DVDドライブ電源
  • ファン制御
  • Windows Aeroの有効/無効