OKIデータは6月22日、SCM(Supply Chain Management)改革により2009年度は2007年度と比較して、外部倉庫費用と物流費用を約2,400万円、CO2排出量を112トン削減できる見込みだと発表した。

同社は国内生産拠点である福島事業所(福島県福島市)の生産改革と棚卸削減を従来から進めており、商品在庫削減により外部商品倉庫を4か所から2か所に統廃合したことと、一部の大口ユーザへの消耗品物流改革を実施したことによる効果だという。

OKIデータ 福島事業所

同社では国内のプリンタ/複合機と消耗品の販売量の増加に伴い、商品倉庫と物流のコスト増加が大きな課題になっていたという。福島事業所では生産効率化による生産納期短縮を実施し、商品在庫量の削減を実現した。また生産スペースの削減により福島事業所内に在庫スペースを確保し、外部倉庫にあった在庫の一部を福島事業所内に取り込むなどして4か所あった外部倉庫を2か所に集約し、倉庫費用と物流コストの削減を実現した。

一部大口ユーザ向け消耗品物流の改善では、従来は国内外の拠点で生産した消耗品を一旦福島工場に集めて納入先別にトラック便を出していたが、国内消耗品生産工場である藤岡拠点の倉庫の保管効率を向上し倉庫費用を増やさず、商品在庫スペースを確保したことにより藤岡拠点からユーザへの直送を可能にし、輸送にかかる距離とコストの削減に成功した。

今回の改善によるCO2削減量は、国内商品物流全体の5%にあたるという。

同社では、生産効率の向上と生産コスト・棚卸・物流コストの削減を経営の重要テーマとして位置付け、各種の改革を続けてきたという。2008年4月にはグローバルなSCM改革を推進する専任組織としてSCMセンターを設置し、活動を進めてきました。今後も高いサービスを保ちながら、さらに効率的で効果的なSCMの構築を進めていくとしている。