日本CAは5月25日、サービス・マネジメント製品群「CA Service Management」の最新版を発表した。同製品群は6つの製品から構成されるが、今回これまで同社が提供していた約20個のサービス・マネジメント関連製品をこの6製品に統合・簡略化した。

日本CA サービスマネジメント・ソリューション営業部長兼インフラマンジメント・ソリューション営業部長兼PPMソリューション営業部長 川崎晃司氏

サービスマネジメント・ソリューション営業部長を務める川崎晃司氏は、「企業では、コスト削減やITサービスの品質向上を実現するためにさまざまな努力をしており、最近では"手を尽くした"という声も聞く。こうした問題の原因は、現在縦割りになってしまっているシステムにあり、システム間をきちんと連携させることで解決できる。それを実現するのが、"CA Service Management"だ」と述べた。同製品群はITサービスの品質を可視化して、運用の効率を向上し、品質が劣化するのを防ぐ。

同製品群は、構成管理データベース「CA CMDB」、サービスオペレーション「CA Service Desk Manager r12.1」、 ITクライアント管理「CA IT Client Manager r12」、 IT資産管理「CA IT Asset Manager r12」、サービスカタログ管理「CA Service Catalog r12」の6製品から構成される。

今回の目玉はCA CMDBのリリースだ。英語版はすでにリリースされていたが、日本語化が行われ国内提供が開始された。構成アイテムの管理を行う同製品は同製品群の要となる。1主要機能は構成アイテムの検出・変更の記録を行い、ITサービスの構成やCI同士の関係を可視化することだ。構成アイテムは同社製品に加え、IBMやマイクロソフトなど、XMLベースの構成管理データベースの標準仕様「CMDB Federation」に準拠したサードパーティのものも管理することができる。

CA CMDBのアーキテクチャ(左)、操作画面

CA Service Desk Manager r12.1は、インシデントの受付・記録、問題管理などのサービスデスク管理、ナレッジ管理、変更管理、レポーティングと分析・意思決定の機能を備えている。今回のバージョンアップによって、ITIL v3に準拠した役割ベースのGUIが使えるようになった。同社はこれまでもITILに注力してきたが、同製品群でITIL v3への対応が強化されている。

CA Service Desk Manager r12.1の操作画面。左はインシデントの詳細を閲覧する画面、右はワークフローを設定する画面

そのほか4製品の主要機能は以下のとおり。

製品名 主要機能
CA IT Client Manager r12 インベントリ管理、ソフトウェア配布、リモートコントロール
CA IT Asset Manager r12 ライフサイクル管理、財務管理、ベンダー管理、契約管理、ソフトウェアライセンス管理、リクエスト管理
CA Service Catalog r12 ITサービスの提供価値の可視化、IT管理会計、サービス構成情報の有効性と一貫性の維持、サービスに関わる情報を連携
CA Service Accounting r12

出荷開始は、CA CMDBが同日に行われたほか、他5製品は6月下旬が予定されている。参考価格は、CA Service Desk Managerが最小10ユーザーで600万円から、CA Service Desk Manager(CMDB含む) 最小25ユーザーで1,680万円からとなっている(いずれも税抜)。