米IBMは5月13日(現地時間)、膨大なデータをリアルタイムに分析し、迅速・正確な意思決定を可能にする、ストリームコンピューティングソフトウェア「IBM System S」を発表した。同製品の開発者向けツール、アダプタ、アプリケーションテスト用ソフトウェアなどが含まれたトライアル・コードが提供される。

同製品は、独自のストリーミング・アーキテクチャや数学的アルゴリズムを用いて、株価や小売指数、天気予報など、膨大なデータ(データ・ストリーム)を継続的に分析することができる。従来のコンピューティングモデルは保管されているデータを遡って分析することはできるが、大量のデータストリームを継続的に処理することはできない。

同製品はすでに、米ウプサラ大学、スウェーデン宇宙物理学研究所、カナダのドミニオン証券などで利用が始まっている。

また同日、アイルランドのダブリンに「IBM欧州ストリーム・コンピューティング・センター」が開設された。同施設は、経営課題に対処するために、ストリーム・コンピューティングの導入を検討している欧州の顧客に対し、研究やサポート、先進的なテストなどを提供する拠点となる。