シスコシステムズとユビテックは6日、グリーン東大工学部プロジェクトに参画し、グリーンIT化への取り組みを支援するための実証実験を開始した。

グリーン東大工学部プロジェクトは、東京大学本郷キャンパスの工学部新2号館を対象として、産官学34組織の連携により、CO2の排出量を2012年までに15%、2030年までに50%削減することを目標としたプロジェクト。具体的には、空調や照明、サーバ・ルーム、ビル・マネジメント・システムの消費電力量のリアルタイム・モニタリングをはじめ、運用管理などの各種連携制御機能の実現など、ICTを活用したグリーンIT化を推進する。

今回開始された実証実験では、ユビテックのインターネット/設備制御統合ゲートウェイ「BX-Office」アプリケーションとシスコシステムズのネットワークプラットフォーム「Cisco Application eXtension Platform(AXP)」を搭載したシスコサービス統合型ルータ「Cisco ISR」を設置し、IPによる照明制御や空調制御を行う。また、実験対象エリアに設置した人感センサーによる人の在室・不在情報や照明のON/OFF状況などを計測し、見える化を行うほか、会議室や講義室利用時には、施設利用予約管理システムの予約状況を確認し、未予約利用かどうかを判断する。収集されたデータはグリーン東大工学部プロジェクト共通データベースに格納されて分析され、各部屋における利用実態の把握と実態に応じた自動制御運用による効果検証が行われるだけでなく、今後の同プロジェクトの活動への活用も行われるとのことだ。