ヴイエムウェアは、現在フランス・カンヌで開催中の「VMworld Europe 2009」での発表に基づく、記者説明会を開催した。
発表内容は、社内クラウドと外部クラウドの相互接続性を可能にするプライベートクラウド、自動フェイルオーバー機能を提供する新製品「vCenter Server Heartbeat」、新しいセキュリティ仮想アプライアンスである「VMware vShield Zones」、米インテルとの新たな協業の4つ。
プライベートクラウドのベースとなるのは、米VMwareが昨年9月に米ラスベガスで開催された「VMworld 2008」で発表されたVirtual Datacenter OS(VDC-OS)。VDC-OSは、単にサーバ上の仮想化だけなく、ネットワーク、ストレージを含めたデータセンター全体を仮想化するためのOS。これにより、リソースの効率化とともに、可用性や柔軟性の向上、さらには管理の自動化を実現する。プライベートクラウドは、このVDC-OS上で構築された社内のクラウドと、外部のクラウドを連携させようというもの。そのため、同社では「VMware vCloud API」を用意する。これにより、vCenterでクラウド間のサービスの移動を簡単に行えるという。
「vCenter Server Heartbeat」は、VMware vCenter Serverの自動フェイルオーバーを監視および管理する製品。Neverfail社からライセンス提供を受け、vCenter Server、データベース、およびすべてのサービス コンポーネントを常時監視および認識するという。この製品は3月より提供される予定だ。
「VMware vShield Zones」は、仮想データセンタ内にすべての共有物理リソースをまたぐ論理的なセキュリティ ゾーンを作成し、この単位でセキュリティ ポリシーを実施することができる。これによりライブマイグレーション等により、物理サーバの移動があっても、セキュリティポリシーを守ることが可能になるという。この製品は3月より提供される予定だ。
米インテルとの協業では、、Intel vProテクノロジーの内蔵された Core2 やCentrino2 プロセッサを利用し、ベアメタル クライアント ハイパーバイザーであるVMware Viewの1つである 「VMware Client Virtualization Platform(CVP)」を提供するというもの。Intel vProテクノロジーを利用することにより、PCが電源オフ状態のときやハードウェアの故障中でも、管理者が中央のシステムから一元管理することが可能になるという。この機能は、今年の後半に提供される予定だ。