Sun MicrosystemsとOpenSolarisプロジェクトは2日 (米国時間)、オープンソースのSolaris系OS最新版「OpenSolaris 2008.11」をリリースした。対応プラットフォームはIntel x86、インストールも可能なライブCD形式で配布される。
今回のリリースでは、パッケージ内容を大幅に更新。デスクトップ環境にGnome 2.24を採用したほか、Firefox 3やOpenOffice.org 3.0など、定番アプリケーションが最新版にアップデートされた。新たに、iPodと連携可能なXULRunnerベースのジュークボックスソフト「Songbird」も収録されている。国際化対応も進展、文字入力方式としてSCIM (Smart Common Input Method) が追加され、日本語や中国語などのマルチバイト文字の入力環境が改善されている。
ラップトップマシン向けの機能を強化したことも特徴。東芝やDell、Lenovoなどいくつかのメーカーのマシンでサスペンド / リジュームがサポートされたほか、ホットキー (Shift + F5) の新設によりビデオプロジェクタなどセカンドディスプレイへの画面切り替えが容易になった。
インストーラも改良、メッセージを読み上げる機能 (eSpeak) や画面拡大機能を、ライブCD起動時のGRUB画面から選択できるようになった。ビデオチップのサポートも強化され、IntelやNVIDIAなど多くのチップがデフォルトの状態で利用できるようになったほか、OpenSolaris DRIプロジェクトの進展により、3Dグラフィックを高速に表示できるビデオチップが増加している。
OpenSolarisの次期バージョンは、2009年4月のリリースが計画されている。SPARCプロセッサのサポートやネットワークの仮想化など、現在進行中の開発プロジェクトの成果が取り入れられる予定。