Google.orgは11月11日 (現地時間)、インフルエンザ様症状の流行データを視覚化する「Flu Trends」の提供を開始した。同社によると、従来のインフルエンザのトラッキングシステムでは収集したデータをリリースするまで約1-2週間の時間を要していたが、Googleの検索クエリを活用したFlu Trendsではリアルタイムの流行状況が反映されるという。

Software EngineersのJeremy Ginsberg氏とMatt Mohebbi氏によると、同氏らのチームはインフルエンザ・シーズンにおける一部の検索クエリの動向とU.S. Centers for Disease Control and Prevention (CDC)が提供するデータに、過去数年にわたって非常に共通した傾向があることを見いだした。比較を重ねながら、特定の検索クエリの頻度とインフルエンザ感染者数の変化の関係を確認。逆に検索動向から感染者数を推測したデータを基に、リアルタイムのインフルエンザ流行状況を推定するFlu Trendsを構築した。

現在Flu Trendsの対象となっているのは米国のみ。全米または州ごとの流行状況を折れ線グラフとマップを通じて確認できる。折れ線グラフには過去数年のデータも記されており、今年の流行の規模を一目で把握できる。数値データのダウンロード入手も可能。予防接種を受けられる場所を検索するツール、インフルエンザ関連のニュース、CDCの情報へのリンクなども提供されている。

Google Flu Trends