SAPジャパンは、経営戦略管理ソリューション「SAP Strategy Management7.0」を発売すると発表した。企業が設定している目標、業務の優先度、すべての従業員のパフォーマンスを管理、事業遂行の工程の最適化、競争力の強化を図るEPM(Enterprise Performance Management)製品の1つとして位置づけられる。

世界的に事業展開している大企業を中心に、一定の規模以上の中堅企業なども視野に拡販するとともに、コンサルティング企業など、新たなパートナーの開拓も目指す。この製品は、独SPAが2007年2月に買収した、旧Pilot Softwareの製品を初めてSAP製品として投入するものだ。

ITや通信の領域での高速度な技術革新や、市場が国境を越えることによる、競合相手の多様化など、企業を取り巻く環境が激しく変化するなか、企業が競争力の優位を保っていくためには、具体的な経営目標、それに伴う業務の優先度、これらの進捗度を測るためのパフォーマンス指標の設定が不可欠であり、また、目標達成のために、どのように業務工程を管理し、事業の状況変化に対し、個人、組織体として、いかに柔軟に対応できるかどうかが競争優位に立つための鍵を握る。

SAPジャパン 桐井健之 バイスプレジデント GRC EPM事業開発本部長

しかし、「目標と実行の間にギャップが生じ、それを埋めることが大きな課題になっている」(SAPジャパン 桐井健之 バイスプレジデント GRC/EPM事業開発本部長)のが実状だという。桐井氏は「日本では、同一の言語、文化があることがごく普通の環境であることから、(いわば、暗黙の了解に依存してしまうため)この問題は、欧米に比べ。あまり深刻に認識されていないのでは」と指摘、「SAP Strategy Manager7.0」は、これらの課題の解決策として提供されるソリューションであるとする。