Mozilla Foundation, JavaScript Evangelist, John Resig氏はJavaScriptの新しいSelectors API querySelectorAllの実装が実にいいパフォーマンスを実現しており、2008年終わりごろにはメジャーな最新Webブラウザがすべて同新実装に対応すると紹介している。JavaScriptプログラマにとっては棚からぼたもちだ。querySelectorAllを活用したプログラミングを検討してもいい時期にきたといえる。
現在のところ開発段階にあるFirefoxとWebKitでの同実装の仕様互換性が99.3%を越えて順調な状況にあるという。Operaでは現在開発がおこなわれており対応はOpera 10になる見通し、MicrosoftではIE8 Beta1にすでに同実装が取り込まれている。Ajax JavaScriptライブラリでもすでに取り組みが開始されており、有名どころではDojo 1.1.1がすでにquerySelectorAllへの対応を実施しているほか、Prototypeが開発版で同機能を活用し、jQueryにおいても実験的なプラグインで同機能をサポートしている。
John Resig氏が実施したSelectors APIの性能評価によればquerySelectorAllに対応したPrototype、jQuery、Dojoのすべてで2.5倍から6.5倍の速度向上が計測されている。jQueryに至ってはネイティブよりも若干遅いというところまで高速に実行される。
同氏は新しいSelectors APIの実装に疑問を感じていたようだが、こうしたパフォーマンス改善の結果懸念は払拭されたようだ。同氏はjQeuryの主要開発者でもあるため、今後リリースされるjQeuryでは同機能を活用したパフォーマンス改善が実施されることになるとみられる。