日立製作所は、RFIDシステムの構築や運用に必要なRFID技術やノウハウなどを提供する「トレーサビリティ・RFIDテクニカルエキスパートサービス」を強化し、15日から国内向けに提供開始すると発表した。料金は個別見積。

同サービスは、日立のRFID専門エンジニアが各現場でのICタグの読取性能やリーダ/ライタ装置の評価や最適化を実施し、最適なシステム構築や運用を支援するもの。複数リーダ/ライタの制御や周辺機器との連携が可能な「RFIDコントローラ」を新たに開発し、同サービスにおいて提供する。

新コントローラの利用により、複数のリーダ/ライタが稼働する環境でICタグの読取性能が低下する原因となるリーダ/ライタ同士の電波干渉を防ぎ、運用に必要な読取性能を確保可能になるほか、調整作業を最大60%削減できるという。

RFIDコントローラ

新コントローラはPLCとの接続が可能であり、PLC経由でタッチパネル/各種センサ/パトランプなどとの連携が可能。ネットワークとの接続はLAN接続に加え高速データ通信(EV-DO)による接続が可能で、屋外を含む様々な場所でRFIDシステムを構築できるとしている。

μ-Chip Hibiki アンテナ一体型リーダーライター

併せて、UHF帯(952MHz~954MHz)の国際標準規格「ISO/IEC18000-6 Type C」に準拠し、ICタグに書き込まれた情報の漏洩防止やプライバシー保護などのセキュリティ機能を実現した「セキュアRFIDプロトコル」に対応するUHF帯リーダ/ライタ装置「μ-Chip Hibiki アンテナ一体型リーダーライター」を発表し、15日から販売開始する。価格は10万2,900円。

最大送信出力を200mWとし、アンテナとリーダ/ライタの制御部を一体化して小型化するなどにより低価格化を実現した。製造業や流通・小売業におけるトレーサビリティやSCM/LCMなどでの用途を見込んでいる。