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米シトリックス デリバリー システム部門担当 上級副社長兼ジェネラルマネージャーのゴードン・ペイン氏 |
続いて米シトリックス デリバリー システム部門担当 上級副社長兼ジェネラルマネージャーのゴードン・ペイン氏が、複数のコンポーネントから構成された「Citrix Delivery Center」をメインに、新たな仮想化ソリューションについて解説した。
単一のマスターイメージからの配信や必要に応じたキャパシティの調整、サーバのロールアウトなど、現在では仮想化の世界で行えることが大幅に増加してきた。しかし一方で、世界中にあるサーバのうち仮想化されているのは2008年で7-10%程度、2010年でも15-20%という予測がある。これはつまり、8割以上のサーバがデータセンターの中で仮想化されないまま残るということだ。そこでシトリックスでは、顧客支援により仮想サーバと物理サーバの両方を管理してもらおうという考え方を推奨している。XenServerを使って単一のストアを設けてすべてのマスターイメージを設置、プロビジョニングサーバの機能を使えばワークロードを仮想サーバにも配信できるのである。また、イメージやサービスを物理サーバに配信することも可能なため、データセンターの中でXenServerがすべてのサーバを管理できるわけだ。
さらにWeb関連では、現在あるほぼすべてのアプリケーションはWeb向けに設計されているといえる。Web2.0、XML、SOAアーキテクチャなどを使った新しいアプリケーションが開発されているが、これらのアプリケーションデリバリーを考える際に有効なのがNetScalerだ。ペイン氏は「シトリックスはソフトウェア会社だと思われていますが、実はネットワーキングの世界でもWebやLANの最適化、セキュリティなど非常に多くの歴史を持っています」と語る。 NetScalerを導入すると、ユーザー体験に関して5倍の高速化が可能になる。また、外部に向けたWebサイトにはセキュリティ内蔵という部分が大きいだろう。さらに、データセンター内での電力消費削減や、環境にやさしいオペレーションも実現できるという。10Gbps以上のスループットを可能にした業界初のWebアプリケーションデリバリー製品「NetScaler MPX」では、約50%の低消費電力でありながらWebサーバの数を60%削減することが可能だ。また、ソフトウェアに関しても今後はワークロードや機能をNetScalerから分離し、マルチファンクションのアプライアンスになっていくという。
さらに、PCの使い方を激変させる次世代のデスクトップ仮想化「XenDesktop」も大きな要素だ。従来はPCを購入しアプリケーションをインストール、パッチを当ててフィックス、保守を行うというモデルが一般的だったが、これではどうしてもコストが高くサポートも煩雑になる。そこで、アプリケーションを引き離してデスクトップ全体を仮想化する「Desktop2.0」という新しい考え方が生まれたのである。
デスクトップの仮想化では発熱や消費電力を抑えられるのはもちろん、会社内や家など複数の環境からもセキュアなアクセスが可能。必要な時にすぐ構築できるためコスト効果も高いという。XenDesktopはユーザー体験の向上が焦点となっており、ペイン氏は今後「SaaS」でなく「DaaS(Desktop as a Service)」を浸透させていきたいと語る。
同社の新たな仮想化技術について語ったペイン氏は、最後に「アイデアの価値はその使用にある」というトーマス・エジソンの言葉を引用し、講演を締めくくった。
