シマンテックは15日、昨年11月に買収したVontu社の共同設立者であるマイケル・ウォルフ氏による、情報漏えい対策(DLP)製品の記者説明会を開催した。両社の合併から日も浅いため、今後の日本におけるDLP戦略に注目が集まった。

シマンテック コーポレーションのバイスプレジデントで、Vontu社の共同設立者でもあるマイケル・ウォルフ氏

マイケル・ウォルフ氏は2001年に彼のほか2名と共にVontuを設立。アメリカにおいてDLPの課題や問題点などをさまざまな企業を対象に話し合った結果、DLPの市場においてソリューションが求められていたことが分かったのだという。会社は急速に発展し、2007年には世界のDLP市場の中で60%以上のシェアを誇っていたという(マイケル・ウォルフ氏によれば、FORTUNE 100の企業の中でも25%が導入)。

2007年11月にシマンテック社による買収があったが、Vontuとしては歓迎だったのだという。Vontuは上場していない小さな企業だったため、どうしてもアメリカ国内を向くしかなかった。しかし、シマンテック社がすでに持っているグローバルなプレゼンスがあれば、DLP市場をアジアやヨーロッパへ広げられる点は大きなチャレンジとなる。さらに、シマンテックがすでに持っているセキュリティ製品群や、データセキュリティに対する強い姿勢なども喜んで合併する理由なのだという。