Appleは6日(米国時間)、iPhone / iPod touch用ソフトウェア開発キットを発表した。そのほかiPhone 2.0 SoftwareやApp Storeでのソフトウェア配信について説明がおこなわれている。InfoWorldやReg Developer、そのほか複数の報道によれば、同発表を受けてSun Microsystems, Vice President of Java marketing, Eric Klein氏は、同社はiPhoneで動作するJava仮想マシンを開発中であり2008年6月以降にリリースする計画でいるという旨を伝えたとされている。

開発されているJava仮想マシンはJava Micro Editionをベースとしたもの。iPhone向けのJava仮想マシンは無償で提供される計画だという。将来的にはJava SEの技術を取り込むほか、JavaFX技術も取り込むことになるといった旨が述べられている。しかし同点についてはAppleからもSun Microsystemsからも正式な発表はおこなわれていない。

Javaデベロッパにとって同発表は朗報のように聞こえるが、実際はそう簡単な問題でもないようだ。同報道を受けてブログやフォーラムにおいて、公開されたiPhone / iPod touch SDKのライセンスに従うならば、Java仮想マシンを配布することはできても、Java仮想マシンで動作するアプリケーションは配布できないのではないか、という点が指摘されている。

どうやらEric Klein氏がおこなった発表は、Sun MicrosystemsとAppleの間に協定があっておこなわれたものではなく、公開されている情報をもとにSun Microsystemsが情熱をもって発表したもののようだ。ブログやフォーラムで指摘されているような問題があるのであれば、SunはAppleと前向きに検討を重ねていきたいという意向だ。

Sun Microsystemsは以前、AppleがMac OS XにZFSを採用するだろうと発表したことがあるが、その後で同報道はAppleによって否定されている。Appleにラブコールを送りつづけるSunだが、なかなか想いが伝わりきっていないようにみえる。