米Sun Microsystemsは2月28日(現地時間)、ミッドレンジ向けのテープストレージ/アーカイビング関連の新製品群を発表した。

今回登場したのは、ミッドレンジ向けテープライブラリ装置の「Sun StorageTek SL3000 Modular Library System」、テープドライブの「Sun StorageTek T9840D Tape Drives」、マルチベンダ対応のデータ暗号化ソリューション「Sun Crypto Key Management System (KMS) 2.0」、電子アーカイブシステムの「Sun Customer Ready Infinite Archive System」の計4製品。Sunが2005年6月に買収した米StorageTekのテープライブラリ装置の最新版となる。

Sun StorageTek SL3000 Modular Library System

StorageTek SL3000はミッドレンジをターゲットにしており、最大3000のテープカートリッジ用スロットを備える。テープライブラリ装置では、装置内にセットされたカートリッジを必要に応じて適時機械的に取り出すことで、低コストでのデータ保管や管理を可能にする。Sunによれば、競合製品と比較してスペース面で約半分、省電力効果で10倍ほどのメリットがあるという。一方T9840Dはテープ読み書き用のドライブで、従来製品と比較して最大4倍のパフォーマンス向上が図られている。またデータ暗号化ソリューションのCrypto KMS 2.0は同T9840Dだけでなく、HPなど競合他社や他のStorageTek製品群もサポートしている。

これらアーカイブソリューションを助けるのがアプライアンス装置のCustomer Ready Infinite Archive Systemで、SunのStorage Archive Manager(SAM)をベースにSolaris 10と連携して効率的で高速なデータ・アーカイビング・ソリューションを提供する。同社は27日(現地時間)、「Project Honeycomb」の名称で呼ばれたデジタル・アーカイビング・ソフトウェアの「StorageTek 5800」をオープンソース形式で公開することを発表した。今回発表されたSL3000をはじめとするテープソリューションはすべて、このHoneycombをベースに構築されている。Honewcombのソフトウェアモジュールは、専用サイト内で配布が行われている。