CodeGearが展開しているプロダクトは主に次の3つに分類できる。

  • ネイティブコード - C++ Builder, Delphi
  • サーバクライアントアプリケーション - JBuilder
  • ダイナミック言語 - 3rdRail, Delphi for PHP

サーバクライアントアプリケーションはJavaや.NETが採用される、いわゆるエンタープライズクラスの開発環境だ。どの分野も開発においては大切な分野だが、ここでは特にダイナミック言語の分野に注目したい。

CodeGearでは次期開発プラットフォームとして3rdRailを推進している。CodeGearでは、企業がフォーカスしている技術にRuby on Railsをどうやって企業活動に反映させていくかといった部分があると見ている。その要求に対してツールの視点からサポートを提供する開発ツールが3rdRailというわけだ。Web2.0ダイナミックアプリケーションを迅速に構築しなければならないデベロッパには、Ruby on Railsがお薦めできるとDavid I。これを成功させる鍵が3rdRailだ。

「3rdRails」ではなく「3rdRail」と"s"がついていないところに注目してほしい。3rdRailは鉄道における第三軌条を意味している。鉄っちゃんにはなじみが深いとおもわれるが、このあたりがCodeGearのマニアックたる所以だろうか。ネーミングすらギーク心を揺さぶってくる。

Ruby on Railsの"Rails"は複数形だ。これは2本のレールを見立てている。この2本のレールに対して、3本目のレールがある電車がある。第三軌条方式と呼ばれるものがそれで、電車に電源供給するために3本目のレールが追加されている。3rdRailはこの3本目のレール"第三軌条"を表現したもので、Ruby on Railsに開発のパワーを提供することを意味している。これ故に3本目のレールということで複数形がつかない3rdRailというわけだ。

3rdRailで特徴的な機能にコマンダがある。RailsエキスパートはRailsコマンドに長けているが、コマンドを覚えていないビギナーにはウィザードが便利だ。3rdRailではウィザードを使ってもコマンドが表示されるようになっているし、コマンドですべて開発できるようになっている。つまりコマンドですべてを済ませようというエキスパート向けでもあり、最初はウィザードを使っていたビギナーも徐々にエキスパートのスキルに移行できるようにもなっている。つまり3rdRailを使えばRailsとしての機能を覚えられるわけだ。ウィザードの提供にとどまらず開発者を次のマニアックなステップまで誘う、これがCodeGear流だ。

このほかCodeGearで開発されているすべてのツールではすべてAjaxアプリケーションの役に立つようになっている。編集が必要であったりJavaScriptを編集する必要があれば我々のプロダクトの中ですべてできる。一方でコンポーネントライブラリも取り揃えているため、言語に特化した開発もできるようになっている。デスクトップでクライアント開発にもサーバ開発にも対応している。DreamWeaverなどほかのWebデザイナで開発したものであっても、デベロッパのコードはほかのWebデザイナとシームレスに統合できる。

開発者の、開発者による、開発者のためのCodeGear

開発者が使うツールを開発するというのは、それだけで特別なところがある。ユーザが使うシステムを開発する開発者とはそのあたりが違う。JBuilderはJBuilderを開発するために使われているし、DelphiはDelphiを開発するために使われている。そのあたりがほかの開発者とは根本的に立場が違うところだ。まさに「codegear of the developer, by the developer, for the developer」というわけだ。

David Iは最後に顔をほころばせながらMJ読者にメッセージをくれた。

Program Eveyday, Read Programs Everyday, Talk about Programming with Programmers Everyday. And Have Fun! -- 毎日プログラムし、毎日プログラムを読んで、毎日プログラマとプログラミングの話をしなさい。でもって楽しんでな!

David Iらしいメッセージ、そしてCodeGearの性格を特徴づけるメッセージだ。