NECとSAPジャパンは19日、ソリューションの開発、マーケティング、販売まで含めた広範な協業をグローバルに開始することで合意した。また、この協業に加え、NECと独SAPは、「グローバルテクノロジーパートナ契約」を締結することで合意した。これに伴い、NECでは2008年4月に、グローバルにSAPのプラットフォームとして活用可能なサーバストレージの認証を行う「NEC SAPコンピテンスセンタ」をSAP本社内に開設する。

協業の主な内容は、以下の4点。

  1. NEC製ITプラットフォーム製品のSAPソリューションへの組み込みと共同マーケティング
  2. SI領域でのソリューションの共同開発、マーケティング
  3. アプリケーションサービス事業の共同展開
  4. 要員育成、R&Dでの協業

具体的には、NEC製ITプラットフォーム製品のSAPソリューションへの組み込みと共同マーケティングでは、両社共同でマーケティングやプロモーション活動を展開する。また、SAPソリューションを提供する際は、NEC製のサーバストレージ製品をSAPと共同検証する。さらに、セキュリティや運用管理などの領域のNEC製ソフトウェア製品をSAP関連ソリューションに組み込み、OEM販売などを行う。

SI領域でのソリューションの共同開発、マーケティングでは、SAPのSOA基盤「SAP NetWeaver」を活用し、「SAP ERP」とNECの各種業界向けソリューションを活用した新たなソリューションの開発および共同マーケティングを行い、ラインナップの拡充を図る。

アプリケーションサービス事業の共同展開では、アジア地域において、SAPのアプリケーションソフトを使ったサービスを共同提供する。第1弾として、シンガポールなどアジア地域の英語圏で展開し、順次、中国や日本へも拡大していく。

要員育成、R&Dでの協業では、SAPのリソースを活用することで、NECグループのSAP要員に対する教育を行ない、順次、パートナーや顧客向けの教育を両社共同で展開していく。また、R&Dレベルで、生体認証技術やNGNなどの新技術を活用したソリューションの共同開発を進める。

NECでは、今回の協業により、アジア地域におけるSAP関連要員の強化を図り、現在の300名体制から2010年には600名体制に拡大するとしている。