動画サイトの「YouTube」が、ハングルに対応した。You Tubeが現地語に合わせて進出する国家は、これが19番目になるという。メニューなどがハングル化されているのはもちろん、韓国で提供された動画を「おすすめ動画」などのカテゴリーでまとめて見られるようになっているので、韓国ユーザーにとってはYouTubeが大変使いやすくなったといえる。
さらにYouTubeでは、韓国のエンターテインメント関連企業とも提携を行い、これらパートナー各社が保有する動画の検索や共有を可能にしている。
提携企業は、動画ポータルの「Mgoon」を運営するMgoon media、芸能人に関する動画配信やコミュニティサービスを提供する「iple」を運営するSM Online、ケーブルテレビのチャンネル運営を行う中央ケーブル放送と、同じくケーブルテレビチャンネル業者のCJ Media、コンテンツ検索サービス「SIMON SEARCH」を運営するDDH、衛星DMB(日本で言うモバイル放送)サービスを提供するTU Media、新人芸能人のオンラインマーケット「CAST NET」を運営するCAST NET、芸能プロダクションのJYPエンターテインメント、ソフトウェア開発を行うitonicといった9社だ。
このように韓国企業と提携することで、韓国の動画を豊富に見られるようにして、現地化にはとくに力を入れているようだ。YouTubeではハングルサイトについて「韓国ユーザーが動画を媒体にして世界と通じ、韓国を知らしめる窓口になることを期待している」と述べている。これに加え当然ながら、持ち前の世界的なネットワークで積み上げられてきた圧倒的な動画量も売りのひとつとなる。
YouTubeがハングル化するまでもなく、以前からUCC(User Created Contents: ユーザー自らが作った動画などのコンテンツ)が大流行していた韓国。そのためUCC提供/共有サイトが近年で大幅に増え、中には既に韓国内ですでに地位を確立している人気動画サイトもある。韓国におけるYouTubeのライバルは多いといえるだろう。
そのためマーケティングは必須だが、これに関しては3月からユーザーを対象にしたイベントを行うなどして、より多くの人にYouTubeを広報していく予定であるという。
人気サイトも定着し、市場構造がある程度かたまってきたかのように見えた韓国のUCC市場だが、世界最大手であるYouTubeが進出することによって競合他社に緊張感を与え、市場にとって大きな起爆剤となりそうだ。