韓国Samsung電子は、60nmプロセスを採用した2GビットのDDR2 DRAMの開発に成功し、米Intelからの認証を受けたと発表した。本年(2007年)末から量産出荷を開始する予定。
今回開発した製品は、同社の従来品である80nmプロセス品の最大動作速度667Mbpsを20%程度上回る800Mbpsを実現。またプロセスの微細化によってチップサイズが小さくなることから、生産効率は40%以上も上がるという。
さらに8Gバイトのサーバ用メモリモジュール(FB-DIMMおよびRDIMM)、ワークステーションやPC向けの4Gバイトのメモリモジュール(UDIMM、SODIMM)といった既存製品に比べ、容量を2倍にすることができる。
また1GビットのDRAMの場合、4GバイトのDRAMを構成するためには36個が必要となる。しかし2GビットのDRAMの場合は18個となるので、消費電力や発熱量を減らすことができる。そのため、信頼性の向上にもつながるという。
同社は、2007年3月に60nmプロセスを採用した1GビットのDDR2 DRAMの量産を開始している。これに加え、現在量産中の512Mビット品と今回発表になった2Gビット品の量産を開始すれば、DDR2 DRAMの全製品が60nmプロセスへの移行が完了する。
Gartner Dataquestの調査によると、2GビットのDRAM市場は2007年から形成され始め、2011年には140億米ドル(約1兆5,951億6,000万円/1円=113.94ドル)に膨らみ、DRAM市場全体の47%を占める見通しとなっている。