Samsung電子の半導体工場が、停電で損害を出した。
Samsung電子は8月3日、同日14時30分頃に同社の器興工場が停電したと発表した。器興工場はソウル郊外の京畿道 龍仁市内に位置しており、半導体を生産している。
停電が起こったのは同工場内で、メモリー/非メモリー半導体の生産ラインや12インチラインなどがある「K2地域」だ。ここにある6/7/8/9ライン、14ラインおよびSラインの稼動が停電により停止したという。
原因は「変電所 配電盤の変圧器のヒューズが焼失してしまったため」(Samsung電子)だという。停電後にSamsung電子は、無停電電源供給装置(UPS)を稼動させ、重要施設だけは継続して稼動させていた。
Samsung電子によると、今回のような停電事故は器興工場では初めてのことで、なぜヒューズが焼失したのかなど「詳しい原因は「確認中」(Samsung電子)であり、はっきりしたことはわかっていないようだ。
その後の復旧作業により、14ラインおよびSラインは8月4日の4時30分、9ラインと8ラインは4日朝8時、7ラインおよび6ラインは4日正午から、完全復旧とともに稼動を開始している。
Samsung電子によると、K2地域の1日の売り上げは最大250億ウォンに達している。そのため、たった1日とはいえ、今回の停電は多大な被害が発生することが予想された。しかしSamsung電子では「予想より早い正常化により、被害規模も400億ウォン以下になるだろう」と述べている。3日には500億ウォン程度と予想していたため、100億ウォン(約13億円)程度減少した計算で、被害は予想していたよりも軽く済んだようだ。
今回の停電で他社に与える影響については「まだ発表できる段階ではない」(Samsung電子)と言及を避けた。また今後、同様の事故を防止するための特別な対策についても、「検討中」(Samsung電子)とのことだ。ただし「UPSなどバックアップ装備によりすばやく復旧できた」ということで、今後もこうした施設の充実を示唆した。