デル、インテル、野村総合研究所(NRI)の3社は7月5日、IAサーバとオープンソース・ソフトウェア(OSS)の検証センターを協働して開設することを発表した。検証センターは、東京都内のインテル社内に置かれ、同日運営を開始する。

同センターは、IAサーバとOSSの信頼性、可用性および実用性の検証を目的とする。最新のCPU/チップセットを搭載したハードウェアと、オープンソース・ミドルウェアの組み合わせをポートフォリオとして策定して必要な技術検証を行ない、検証結果は一般に公表していく計画。導入に関するコンサルティングも提供する予定。

現時点で公表されている検証計画は、以下の通り。

  1. OSS基本プラットフォームの提供
    デルのIAサーバにおいて、CentOS、FedoraCore、Debian、FreeBSD、IA Solarisなどの無償OSの動作検証を行なう。
  2. オープンソース・データベース及びミドルウェアの可用性検証
    オープンソースのデータベース/ミドルウェアを中心にIAサーバ上でクラスタ構成を構築し、フェイルオーバーなどの高可用機能について、ミドルウェアを含めた検証済みの構成を公開する。
  3. ディレクトリ連携ソリューションの提供
    企業において重要な課題となっている内部統制強化のためのディレクトリ連携ソリューションをOpenLDAPを中心に策定、提供する。

  4. Linuxベースのクラスタソリューションの検証
    最新のサーバストレージとLinuxベースのクラスタソリューションの検証を独立系ソフトウェア各社と連携し実施する。

また、3社の役割分担は以下の通り。

  • デル
    検証センターの運営、ハードウェアの提供(サーバ/ストレージ)および技術サポート、ハードウェアベンダーとしてのOSSコミュニティとの連携
  • インテル
    検証センター設置及び関連機器の提供、CPUに関する技術サポート。コンパイラを使った解析メニューの提供。デュアルコアおよびクアッドコア技術の提供(トレーニングの提供を含む)。
  • NRI
    無償OSおよびOSSミドルウェアに関する検証とコンサルティング、および技術サポート。

3社は今後ともOSSソリューションに関するセミナー、プロモーションなどのマーケティング活動を協働で実施し、従来メインフレーム、UNIXで構築されていた企業の基幹システムにおけるOSSやIAサーバの利用促進を図るという。