NTTデータは25日、高いユーザビリティを確保し、情報漏えい防止や運用管理コスト削減を実現できるネットブート型シンクライアント「Core Boot」を開発したと発表した。ディスクレスPCを利用することで端末運用管理の効率化が可能となるほか、ハイエンド3D-CADアプリケーションにも対応できる。同社は今後、NTTデータエンジニアリングシステムズ(以下NDES)と共同で同製品を核とした製造業向けの情報漏えい対策ソリューションを展開していくとしており、販売開始は10月中旬を予定している。

Core Bootは、PCのOSやアプリケーションなどのプログラムとユーザが作成したデータなど全ての情報を、中央に配置したiSCSIストレージ装置に集約し、必要に応じてそれらの情報をクライアントのハードディスクが取り外されたディスクレスPCに読み込んで利用する。標準化されたiSCSIプロトコルを採用することで、サーバを介さずにストレージ装置へ直接アクセスすることが可能で、多くのクライアントが同時に接続しても性能の劣化を最小限に抑えることができる。

ディスクレスPCとUBSメモリなどの可搬記憶媒体の制御とを組み合わせることにより、高い情報漏えい防止効果が期待できる。また、あるクライアントでプログラムのバージョンアップやセキュリティパッチの適用などのメンテナンスを行うと全てのクライアントに反映されるEasyメンテナンス機能や、必要な情報のバックアップや復元を同時に行うFastバックアップ機能などにより、運用管理時間の大幅な削減が実現できる。

NTTデータとNDESは、NDESが有する3D-CAD/CAMシステム技術とCore Bootを組み合わせることで、開発・設計・製造の各段階で情報化が進む製造業を対象にした情報漏えい対策ソリューション構築を提案していく。