The Click Framework Projectは5日(米国時間)、Click Web Application Frameworkの最新版となる「Click version 1.3」を公開した。Clickは学習の容易さが特徴のJava EE/Webアプリケーションフレームワーク。Apache License Version 2.0のもとでオープンソースソフトウェアとして公開されている。

1.3における重要な変更は、ページイベントの実行順序が変更された点にある。1.3ではonSecurityCheck()メソッドがonInit()メソッドよりも前に実行される。これはセキュリティチェックを通過した場合にのみonInit()が一回だけ実行されるというもの。この変更が作成しているプロダクトに影響があるかチェックしてからアップグレードを実施されたい。

それ以外ではPickListコントロールの追加、TreeコントロールクライアントサイドJavaScript機能の追加、自動バインディング設定オプションの追加、タブインデックスサポートの追加、Form defaultFieldSizeプロパティの追加、Pageイベント実行順序の詳細を記録するためのトレースレベルの改善、EmailField検証の改善、Form errorPostionのデフォルト値を"middle"から"top"へ変更、などが実施されている。

Clickでは1つのページに対してHTMLファイル(実際はVelocityテンプレート)とPageクラスを作成しながらアプリケーションを構築する。HTMLの各要素に対してコントローラを作成してPageで使うという「ページ指向とコンポーネント指向」を組み合わせ、適度な粒度とページ指向というなじみやすさで開発効率と学習容易性が両立されている。

これらの変更とともにドキュメントが更新されているほか、配布物に付属しているサンプルも更新されている。このほか、いくつかのバグが修正されているため、1.3よりも前のバージョンを採用している場合は1.3へのアップグレードを検討されたい。なおアップグレードの際にはonSecurityCheck()メソッドの実行順序の変更が作成しているプロダクトに影響がないかのチェックを忘れずに実施されたい。