W3C, Web API Working Groupは20日、「Progress events 1.0」のFirst Public Working Draftを公開したと発表した。同規約では、XHR(Ajax) Webアプリケーションで活用する5つのイベントとインタフェースが定義されている。追加データのオンデマンドダウンロード、スクリプトによる進捗のモニタリング、読み込みバーの構築、データ転送された時点でのアクション実行などが可能になる。

Progress events 1.0はW3C Rich Web Clients Activityによって策定が進められている規約の一部をなすもの。同グループはWebアプリケーションにおけるユーザエクスペリエンスの向上を目指して各種仕様を策定する機関で、Web API Working Groupは同機関に所属している。同機関に所属しているグループとしては、そのほかにもCompound Document Formats Working GroupおよびWeb Application Formats Working Groupがある。

Progress events 1.0は、Webアプリケーションを開発するにあたって進捗などをモニタリングし、アクションを実行するためにイベントを定義する。同規約では次の5つのイベントを規約している。

  • loadstart - 操作が開始された場合(1回だけ実行される)
  • progress - 操作中(0回以上)
  • error - 操作が失敗した場合(0回か1回)
  • abort - 操作がキャンセルされた場合(0回か1回)
  • load - 操作が成功した場合(0回か1回)

同規約ではIDLを使ってインタフェースが定義されているほか、SVGドキュメントにおいて同規約を使ったサンプルも掲載されている。

Progress events 1.0は、これから議論を進める段階にある。最終的な草稿を2007年6月には公開したいとしている。策定作業が順調に進んだ場合、2007年内には具体的な仕様が確定してくるといってよいだろう。