米XenSourceは2日(米国時間)、企業向けの仮想化システム「XenEnterprise 3.2」をリリースした。対象のシステムはWindows Server 2003/Server 2000/XP、Red Hat Enterprise LinuxなどのLinuxディストリビューション。価格は488米ドル/年から、30日間の試用が可能なトライアル版も提供される。
今回のリリースでは、Windows Server 2003とWindows XPゲストが対称型マルチプロセッサ環境(SMP)に対応。新たなゲストOSとして、Windows 2000とRed Hat Enterprise Linux 5、SUSE Linux Enterprise Server 10 SP1もサポートされた。
Windowsゲストのサポートも改善、ネットワーク処理能力が向上したほか、仮想マシンのサスペンド/リジュームが可能になった。メモリ領域も改良され、Windowsゲストごとに最大8GBを割り当てできる。iSCSI SANやVLANのサポートが追加されるなど、ハードウェア対応も改善されている。
XenEnterpriseは、オープンソースの仮想化ソフト「Xen」をベースに開発された、企業向けの仮想化ソフト。Xenの基本機能のほか、既存の物理システムを仮想マシン化する「P2V tools」、ゲストOSのホスティングを可能にする「Xen Hypervisor」など、仮想化環境の運用を支援するツールが多数追加されている。仮想マシンが4台まで、物理メモリ領域が最大4GBに制限された無償版「XenExpress」も配布されている。