太陽光発電での投資は儲かる?期待できる利益やリスクについて解説◆専門家監修記事

環境に優しい、光熱費が節約できる、地震や台風などで停電になっても電気が使える太陽光発電。近年は設備が安くなり、自宅の屋根や空き地に太陽光パネルを設置してある光景も珍しくなくなりました。

そんな太陽光発電ですが、いま投資目的で導入する人が増えているのはご存知でしょうか。2050年までに脱炭素社会を実現することを表明した日本をはじめ、世界各国の政府や企業はSDGs(持続可能な開発目標)の目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」に基づいてクリーンエネルギーへの転換を進めており、その筆頭格である太陽光発電に対しても需要が高まっているからです。

しかし、太陽光発電への投資でほんとうに儲かるのかは気になるところです。そこで今回は太陽光投資とはどのようなものなのか、期待できる利益やリスクなどについて紹介していきます。

太陽光発電一括見積りサイトTOP3
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太陽光発電の投資で失敗しないためには、複数のメーカー・販売施工業者を比較・検討して選ぶことが重要です。メーカーによってかかる費用やアフターサービスなど違いがあるため複数業者をしっかり比較することで失敗を避けることができます。

編集部では、実際に太陽光発電の一括見積もりサイトを利用したことのあるユーザーにアンケートをとり、特に評価の高いサイトをまとめました。

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本記事の監修者
監修者:比連崎実

比連崎 実/Webマーケター

大学院卒業後、システムエンジニアを経てマスコミ業界に勤務。約8年間、関東や東海、近畿地方のテレビ局で気象キャスターを経験。現在はWebマーケターとして、住宅会社を中心としたコンサル業務にあたる。Instagramを活用した集客を得意としており、「家を売るためのInstagramマーケティング」などのセミナーにも多数登壇。

目次

太陽光発電への投資の基本

太陽光発電への投資の基本

はじめに太陽光発電による投資とはどのようなものなのか、その基本について解説します。

電力会社に電気を売却し投資資金を回収

太陽光発電投資とは、自分が所有・賃貸する自宅や土地に太陽光発電システムを設置し、それらを用いて発電した電気を電力会社に売却(売電)して投資資金を回収し、利益を得るものです。

10kW以上の産業用太陽光発電であれば、国のFIT(固定価格買取制度)で売電価格が20年間保証されているので、相場の影響を受けることなく安定して収益を得ることができます。そのため株式投資などよりもリスクは少ないと言われています。

FITについてくわしく知りたい人は、次のサイトの情報もご覧ください。

経済産業省資源エネルギー庁【太陽光発電】利用者は要チェック!『FIT制度』のこれから

太陽光発電の投資に必要な初期費用

経済産業省資源エネルギー庁の統計によると、2020年に設置された産業用太陽光発電システム(10kW以上)の初期費用の平均は1kWあたり25.3万円です。つまり50kWの太陽光発電システムを導入すると約1,200万円の初期費用がかかることが見込まれます。

太陽光発電の投資を始めるには、次のような機器を用意する必要があり、これらの機器の購入費と工事費がかかります。

必要な機器説明
太陽光発電モジュール(太陽光パネル)太陽光をあてて発電する機器
パワーコンディショナー(パワコン、PCS)モジュールで発電された直流電力を交流電力に変換し、家庭内での利用、蓄電池への充電、電力会社への売電などに適した安定した出力に整える機器
発電モニター発電量や電気使用量をチェックする機器
売電メーター売電する電力量を測定する機器
その他蓄電池、架台、ケーブルなど

この他にも、太陽光発電システムを設置する場所を購入・賃貸する場合は、その費用がかかります。

太陽光発電の設置費用についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてチェックしておきましょう。

太陽光発電の設置費用は徐々に下がっている

太陽光発電-設置-ランニングコスト-専門家解説
高島さん

太陽光発電の設置費用は今後もどうなっていくのでしょうか?

マイナビ編集部

太陽光発電の導入費用は徐々に下がる予測です。
 
世界的な需要が高まり、1枚あたりのコストを下げることができています。設置費用が下がる理由は、世界的に需要が増して大量生産されることにより、コストが下がっていることが挙げられます。
日本は円安の影響もあるが、今後も世界的には下がっていくと予測しています。

太陽光発電のランニングコスト

太陽光発電の投資には、電気代、通信費、税金などランニングコストがかかります。金額は、太陽光発電システムの規模などによって変わります。常時または定期的にかかるランニングコストは次のとおりです。

費目説明金額の目安
遠隔監視システムの通信費太陽光発電による発電量をPCやスマホ等で常時チェックできるシステムに要する通信費1〜3万円/年
パワーコンディショナーの電気代太陽光発電をしていない時間帯(夜間など)でのパワコンの稼働に要する電気代1〜3万円/年
清掃代・樹木剪定費太陽光発電モジュールや敷地の清掃、樹木剪定などに要する費用1〜3万円/年
保険料設備破損、日照不足による売電収入の減少、損害賠償に備えての損害保険代1〜2万円/年
税金所得税(個人)または法人税(法人)、電気事業税、固定資産税10〜20万円/年

さらに、数年に1回程度または突発的に費用がかかるものもあります。

費目説明
修理・交換費
  • パワーコンディショナー、配線、分電盤、売電メーターなどを修理・交換に要する費用
  • 保証または保険が適用されない場合に請求される
定期点検費
  •  住宅用の場合は、定期点検について法的義務はない(4年に1回以上、費用は1~2万円/回が目安)
  • 産業用の50kW以上の場合は、法定点検・電気主任技術者の選任が必要。ただし、2,000kW未満までは外部委託が可能(費用は年間売電総額の2~5%程度)

太陽光発電への投資の利回り

利回りとは、投資金額に対してリターン(収益)がどれくらいあるかを測る尺度のことです。利回りには次のように表面利回り実質利回りの2種類があります。

利回りの種類表面利回り実質利回り
説明
  • 表面的な収益性を表す数値
  • 業者が見込みの利回りとして提示している場合が多い
  • 収益性の実態を表す数値
諸経費計算に入れない計算に入れる
計算式年間売電収入÷初期投資費用×100(年間売電収入-年間諸経費支出)÷初期投資費用×100

年間売電収入は、次の計算式で求めます。

  • 年間売電収入 = FIT価格(発電量1kWhあたりの売電価格) × 発電量

表面利回りも実質利回りも、投資用太陽光発電システムを比較する第一段階の目安と考えておくとよいでしょう。まず表面利回りでみて、次に実質利回りをみるのが一般的です。

太陽光発電の表面利回りの平均は約10%と言われています。つまり50kWの太陽光発電システムの場合、初期投資費用が約1,200万円ですから、年間約120万円の収益が出ると見込まれているわけです。

そして毎年それだけの利益がコンスタントに出せれば、10年間で初期投資額を回収できることになるのです。

比連崎さん

一括見積もりサービスなどを利用して、初期から運用までトータルコストを把握しておきましょう。

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※画像引用元:タイナビ公式サイト

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太陽光発電投資のリスク:知っておくべき6つのポイント

太陽光発電投資のリスク:知っておくべき6つのポイント

太陽光発電の投資は、一般的な株式投資よりも低リスクであるとされますが、それはリスクが皆無であるというわけではありません。ここでは太陽光発電への投資で注意すべき6つのリスクを紹介します。

売電価格の継続的な下落

1点目として挙げられるのは、国によって設定される売電価格(FIT価格)が持続的に下落していることです。

2012年には1kWhあたり40円だったFIT価格が、2020年には12~13円と、半額以下にまで減少しています。この下落の原因としては、太陽光発電技術の普及と価格低下が主な要因です。

出力制限による売電停止

2点目は、FIT価格だけでなく、売電条件も厳格化されている点です。

2020年からは「地域活用要件」が導入され、50kW以下の発電施設は自家消費率が30%以上でなければなりません。その結果、売電可能な電力量が最大70%までと制限され、売上が減少する可能性があります。

出力抑制で売電ができない

3点目は、出力制限により売電が停止するケースがあるというリスクです。

これは電力供給が過剰となる際に、電力会社が買取を停止したり制限することを意味します。出力制限がかかると、発電量に関わらず売電が不可能になり、売上が減少します。

発電量の天気依存性

4点目は、悪天候が続くと発電量、それに伴い売電収入が減少する可能性がある点です。

近年の異常気象の影響で、予測以上の減少が生じる可能性もあります。

設備盗難のリスク

5点目は、特に高価な銅製ケーブルなど、太陽光発電システムの設備が盗難に遭いやすい点です。

盗難が発生すると、売電停止による収入減だけでなく、設備の再設置費用も発生します。

災害による二次的被害

最後の6点目は、自然災害によって被害が発生する可能性がある点です。災害で太陽光発電パネル等が破損すると、その飛散物が第三者に被害を与え、法的な責任が問われるケースもあります。

太陽光発電投資のリスクをカバーしてくれる損害保険について

ここで、万一のときに経済的な損失をカバーしてくれる損害保険について紹介します。損害保険には次のような種類があります。

保険の種類補償の内容保険料の目安
火災保険火災等の災害による資産に対する損害を総合的に補償1〜4万円/年
動産総合保険動産に対する損害を補償1〜4万円/年
賠償責任保険発電設備の損壊・飛散により他者に被害を与えた際の損害を補償1万円/年(周辺環境により異なる)
休業補償保険発電設備が稼働停止をしている期間の収入を補填1万円/年

このうち、火災保険と動産総合保険はよく似ているので、カバーしている損害の違いを次の表で確認しましょう。

保険の対象となる損害火災保険動産総合保険
地震・噴火、これらに起因する津波・火災××
火災・落雷・爆発
水災×
風災・雪災
電気的事故・機械的事故(ショート、アーク、スパーク、過電流、機械の内的要因による焼付けなど)×
盗難×
不測かつ突発的な事故(飛来物等による破損・汚損)×

カバーしていない損害については、別途特約に加入する必要があります。

比連崎さん

太陽光発電は長期間の運用となります。最初は手間ですが、各リスクに対する備えを立てた上で投資対象となるのかどうかを考えるようにしましょう。

リスクがあっても太陽光発電へ投資するメリット

リスクがあっても太陽光発電へ投資するメリット

上記のようなリスクがあっても太陽光発電へ投資するメリットは大きなものがあります。ここでは太陽光発電への投資のメリットを3つ紹介します。

  • 期待できる利回りの安定性
  • 融資や補助金を使って投資が可能
  • 専門的な知識がなくても投資を始められる

期待できる利回りの安定性

太陽光発電投資は、太陽の光と太陽光発電システムさえあれば発電できます。そして国のFITにより売電単価が保証されているので、20年という長期にわたって安定した収入を得ることができます。株式投資などと違って、景気や流行などに左右されることはありません。

融資や補助金を使って投資が可能

太陽光発電投資を始めるときは、多額の初期費用を用意しなければなりません。

しかし、太陽光発電は地球環境問題の解決に貢献できるクリーンエネルギーであることから、銀行や信用金庫で太陽光発電向けの融資(ソーラーローン)が用意されているほか、行政でも補助金制度や減税制度が設けられています。株式投資などと違って、投資資金を全て自分自身で用意する必要はありません。

支援制度についてくわしく知りたい人は、次のサイトの情報もご覧ください。

経済産業省資源エネルギー庁なっとく!再生可能エネルギー 各種支援制度

太陽光発電と蓄電池の最新の補助金について解説したこちらの記事もおすすめです。

専門的な知識がなくても投資を始められる

太陽光発電投資は難しい専門的な知識がなくても始められます。外部委託をしてしまえば、面倒なメンテナンスなども煩わしさもありません。

株式投資などと違って、儲かるためのノウハウを勉強したり、ニュースや情報誌・サイトを常にチェックする必要がありません

比連崎さん

太陽光発電への投資は、初期の設置とランニングコストさえきちんと把握しておけば、ある程度ほったらかしでも運用ができます。また今後人口減少と共に空き家なども増えてきますので安定した投資が期待できます。

太陽光発電への投資で失敗をしないコツ

太陽光発電への投資で失敗をしないコツ

補助金や融資などの支援が受けられるとはいえ、太陽光発電の初期投資は多額の自己資金を必要とします。ここでは、投資に失敗しないように6つのコツを紹介します。

  • シミュレーションは実質利回りを使う
  • 複数の太陽光発電業者を比較
  • メンテナンス費用をケチらない
  • FITが終了した後の売電先を厳選
  • 太陽光発電のセカンダリーへ投資
  • 太陽光発電ファンドへ投資

シミュレーションは実質利回りを使う

1つ目は、シミュレーションをするときは実質利回りを使うということです。

物件情報に「利回り10%」と書かれているのをよく見ますが、たいていは表面利回りです。先ほども述べたように、表面利回りは業者が見込みとして提示する数値であることがほとんどです。それを鵜呑みにしてしまうと、思っていたよりも利益が出ないということになりかねません。

実際の損益をシミュレーションできるのは実質利回りです。実質利回りは、メンテナンス代や保険代など予測される年間のランニングコストを含めて計算します。また、季節によって日照時間は異なり、それに伴って発電量も変わってきます。季節ごとの発電量の違いもシミュレーションしておきましょう。

複数の太陽光発電業者を比較

2つ目は、複数のメーカー・販売施工業者を比較・検討して選ぶということです。

太陽光発電システムは、性能が同等でもメンテナンスや保証の範囲がメーカーによって異なることがあり、それに伴い価格が変動する可能性があります。したがって、設備代だけでなくアフターケアの範囲や費用もしっかりと比較・検討しましょう

販売施工業者には、1つのメーカーを専門に取り扱っている業者と、複数のメーカーを取り扱っている業者があります。取り扱っているメーカーの数が多いほど、希望の条件に合わせた製品を提案してくれる可能性が高いです。

また、販売施工業者を選ぶときは、施工経験が豊富なところを選びましょう。施工のノウハウがないと、雨漏りや配線トラブルなどのリスクが高まるだけでなく、きちんと補修ができない可能性もあります。

おすすめの太陽光発電企業を、ランキング形式で紹介したこちらの記事もおすすめです。

太陽光の専門家監修!太陽光発電一括見積もりサイトおすすめランキング

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さらに、専門家に聞いた太陽光発電一括見積もりサイトを利用する際の注意点や、質の高い業者を見極めるポイントも紹介しているのでぜひご覧ください。

メンテナンス費用をケチらない

3つ目は、メンテナンスの費用と手間を惜しまないということです。

太陽光パネルに汚れや傷がつくと、効率のよい発電ができず、売電収入の減少につながってしまいます。また、架台のネジのゆるみから機器の破損や部品の落下などの事故が起こる可能性が高まります。産業用の太陽光発電システムのメンテナンスは、法律で義務化されています。メンテナンスを怠るとFIT認定が取り消されてしまうこともあります。

このように、太陽光パネルのメンテナンスは義務であるとともに、安全で効率的な発電を続けるために不可欠なものとしっかり認識し、その費用と手間を惜しまないようにしましょう。

FITが終了した後の売電先を厳選

4つ目は、太陽光発電の買取期間終了後(卒FIT)の売電先を厳選するということです。

卒FITの半年前くらいに電力会社から買取期間満了のお知らせが届きます。このときに何もしなければ、新しい買取価格で自動更新されて、いままでと同じ電力会社に売電することとなります。

しかし、東京電力や関西電力などの大手電力会社以外にも、新電力と呼ばれる小売電気事業者が電力を買い取ってくれます。新電力への売電には、次のようなメリット・デメリットがあります。より有利な条件で売電できる可能性があるので、買取価格や条件を調べてみましょう。

メリット デメリット
大手電力会社よりも有利な条件や料金で売電できる
  • 地域や設備容量によって売電契約が結べないことがある
  • 小規模事業者の場合、倒産や事業中止の可能性がある

万が一に、売電契約を結んだ新電力が倒産・事業中止をしてしまった場合でも、大手電力会社に変更できる決まりになっています。

売電できる新電力についてくわしく知りたい人は、次のサイトの情報もご覧ください。

経済産業省資源エネルギー庁どうする?ソーラー 売電できる事業者

太陽光発電のセカンダリーへ投資

5つ目は、セカンダリーへの投資も検討するということです。

太陽光発電のセカンダリーとは、すでに稼働し、売電の実績がある太陽光発電設備のことをいいます。太陽光発電設備のほかにも、売電の権利だけ獲得し発電設備は未設置であった個人・企業が、売電の権利のみが売りに出されることもあります。

太陽光発電のセカンダリーには、次のようなメリットとデメリットがあります。

メリットデメリット
  • 実際に物件調査や現物確認ができる
  • すでに売電実績があるので、発電量の予測や事業計画が立てやすい
  • 設備の稼働直後に起きるトラブルが避けられる
  • 新規物件よりも高額な固定価格(その物件が新築だった当時のFIT単価)で売電できる
  • FITの残り期間が少ない
  • 安定して売電できる期間が短い
  • 経年劣化によりメンテナンスや修繕がより頻繁に必要になる
  • セカンダリー市場で取引されている物件数が少ない

太陽光発電のセカンダリーを購入するときは、次の3点を必ず確認するように心がけましょう。

  • 実際の売電実績を確認する
  • FITの残り期間を確認する
  • 近隣トラブルを抱えていないかを確認する

太陽光発電ファンドへ投資

最後の6つ目は、太陽光発電ファンドの投資を検討するということです。

太陽光発電ファンドとは、投資用太陽光発電所に対して、企業が投資のための会社を設立し、投資家を募集し、収益から出資者に分配金が支払われるという仕組みで、いわば太陽光発電の投資信託と言えます。

上述のように、太陽光発電投資には初期投資のために多額の自己資金を用意する必要があり、そこが太陽光発電投資を始めるうえでのハードルとなっていました。しかし、太陽光発電ファンドは、自分で設備投資をする必要はなく、ファンドに対して出資するだけなので、気軽に投資を始められます。

このようなことから、次のような方は太陽光発電ファンドへの投資も検討してみることをおすすめします。

  • 借金をしたくない
  • 設置・運用の業務に時間を割けない
  • 実物の資産を保有したくない
  • 少額でもクリーンエネルギーの普及に貢献したい

自分で太陽光発電システムを設置・運用するのと比べて、太陽光発電ファンドには次のようなメリット・デメリットがあります。

メリットデメリット
  • 多額の自己資金を用意する必要がない
  • 自分で発電設備を設置・維持管理をする必要がない
  • 値動きを気にする必要がない 
  • 金融機関の融資を利用した投資はできない
  • 発電設備の設置場所・運用方針の決定権がない
  • 非上場ファンドは原則として中途解約ができない

おすすめのソーシャルレンディングサービスを紹介したこちらの記事もおすすめです。

比連崎さん

失敗しないためにも、上記の6つのコツを理解し、自身の投資条件と照らし合わせてからメーカー比較や業者比較をするようにしましょう。

太陽光発電へ投資する前に知っておきたいこと

太陽光発電へ投資する前に知っておきたいこと

最後に太陽光発電へ投資する前に知っておきたいポイントを2つ紹介します。

  • 太陽光発電に向かない土地とは
  • 自宅での太陽光発電なら無料で始められる

太陽光発電に向かない土地とは

1つ目は、太陽光発電に向かない土地があるということです。

どのような土地が太陽光発電に向かないか、またその理由を知っておき、土地を準備するときに参考にしてください。

避けるべき土地理由補足
水害・土砂災害が起こりやすい土地及び豪雪地帯
  • 災害により機器が破損・故障するリスクがある
  • 梅雨や降雪期は日光の照射量が少なく発電量が伸びづらい
海岸に近い土地塩害により金属が腐食するリスクがある
  • 重塩害地域:海岸から500m以内
  • 塩害地域:日本海側では海岸から最大7km程度、日本海側以外では500m〜2km程度
周囲に日光を遮る樹木・建築物がある土地日光の照射量が少なく発電量が伸びづらい
地価が高い土地収益率が低く投資に向かない

なお、設置地域の天候については気象庁HPの以下のページから確認することができます。

太陽光発電の土地売買トラブルについてくわしく知りたい人はこちらの記事もおすすめです。

【専門家の回答!】発電量が確保できるかは事前に確認

太陽光発電-導入-注意点-専門家解説
高島さん

太陽光発電の設置が向いている家、向いていない家の特徴はありますか?

マイナビ編集部

積雪・北向き・塩害地域など発電量があまり確保できないお家はあまりおすすめできません。
 
新築時に合わせて導入するのであれば、屋根の種類や向きの調整である程度太陽光に向いた家が作れますが、積雪、塩害地域など発電量があまり確保できない地域の場合はやめておいた方がよいです。必ず導入を検討する前に確認しましょう。

自宅での太陽光発電なら無料で始められる

2つ目は、自宅で太陽光発電投資をするのであれば、無料で始められる方法もあるということです。

この方法は0円ソーラーともいい、業者が所有する太陽光発電システムを自宅に設置・稼働させるというもので、初期費用(太陽光発電システムの設備費等)がゼロで始められます。そのメリット・デメリットは次のとおりです。

メリットデメリット
  • 初期費用がゼロ
  • 停電時に太陽光発電の電気を利用できる
  • 電気料金が安くなる(電力販売型の場合)
  • メンテナンスは事業者が実施
  • 契約期間が終了すれば、発電システムを自分のものにできる
  • サービスを提供している業者が少ない
  • 条件が合わないと利用できない(北面以外の屋根がある、改定建築基準法(2000年6月施行)を満たしている建物である等)
  • 蓄電池や発電設備(エネファーム等)を設置できない
  • 途中解約すると買取費用が発生する
  • 売電収入を得られない(電力販売型や屋根借り型の場合)

0円ソーラーには、次の3種類があります。

種類PPA(電力販売契約)リース屋根借り
概要発電された電気は業者が自宅所有者や電力会社に売電
  • 発電された電気は住宅所有者が利用し、余剰分は電力会社に売電
  • 住宅所有者は太陽光発電システムのリース料を業者に支払う
  • 発電された電気は業者が電力会社に事業者が売電
  • 住宅所有者は業者から屋根の賃料を受け取る
住宅所有者が業者に対して月々支払う料金使用した電気料金太陽光発電システムのリース料
補足一定の設置条件をクリアしないと申し込みができない
  • 事業者から自宅所有者に支払われる屋根の賃料は一般的に年間1万円ほど
  • 集合住宅向けのサービスがほとんどで、戸建て向けのサービスはあまりない

0円ソーラーについてくわしく知りたい人は、次のサイトの情報もご覧ください。

東京都地球温暖化防止活動推進センター(クール・ネット東京)「住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進事業

比連崎さん

発電条件のいい気候かどうか気象庁HPの過去のデータから知ることができます。日照時間などの平年値は必ず把握するようにしましょう。

まとめ

今回は、太陽光発電投資はほんとうに儲かるのかについて解説してきました。結論を言えば、条件さえ合えば太陽光発電投資で儲けることは可能です。

太陽光発電投資にはリスクがいくつかありますが、長期にわたって安定した収入を得ることができ、融資(ソーラーローン)や行政の補助金制度を活用すれば、投資資金を全て自分自身で用意する必要もなく、難しい専門的な知識がなくても始められるというメリットがあります。また、自分で発電設備を設置・運用しなくても、太陽光発電ファンドへの出資という形で投資する方法もあります。

太陽光発電投資は、クリーンエネルギーの普及や地球環境問題の解決に貢献しながら収入を得ることができ、難しい知識も必要としないことから、投資初心者にもおすすめの投資だと言えます。これを機会に太陽光発電投資の検討を始めてみてはいかがでしょうか。

監修者情報

本記事の監修者
監修者:比連崎実

比連崎 実/Webマーケター

大学院卒業後、システムエンジニアを経てマスコミ業界に勤務。約8年間、関東や東海、近畿地方のテレビ局で気象キャスターを経験。現在はWebマーケターとして、住宅会社を中心としたコンサル業務にあたる。Instagramを活用した集客を得意としており、「家を売るためのInstagramマーケティング」などのセミナーにも多数登壇。

本記事の監修者 株式会社EX-World 代表取締役     髙島 岳彦

太陽光や蓄電池等の専門家。2017年より某外資系パネルメーカーに所属し年間1000件以上の太陽光を販売しトップセールスを記録。これまでの知見を活かしたYouTubeが業界NO,1の再生数を誇り、2021年に開業。現在は一般の方向けに自社で販売〜工事を請け負う。Youtubeチャンネル

※「マイナビニュース太陽光発電」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。
東京都環境局
こどもエコすまい支援事業
葛飾区公式ホームページ
経済産業省

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※画像引用元:タイナビ公式サイト

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この記事を書いた人

マイナビニュース太陽光発電編集部は、太陽光発電の設置、補助金、運用における流れに関する様々な情報をわかりやすくお届けします。

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