銀座のクラブに勤務する筆者が「銀座に出没するちょっと残念なおじさん」をご紹介します。今回ご紹介するのは「やたらブリンバンとか歌ってくれるし、しかもうまいおじさん」です。
トレンドに敏感なお父さんたち
お店によってはメインフロアやVIPルームにカラオケがあって、お客様がお気に入りの女の子にリクエスト曲を歌わせたり、ママと「ロンリーチャップリン」をデュエットしたりして楽しむことができます。
ホステスは中森明菜、松田聖子あたりは練習していますし、人によっては石川さゆりの「天城越え」なども上手に歌えたりするのですが、40代から50代のおじさんですと、お子さんが10代や20代、場合によってはその辺のホステス、というか私より遥かに若い。
10代や20代のお子さんがいらっしゃるおじさんは、若者文化に触れる機会も多いため、私なんかよりもずっと流行歌に精通しています。
中には、ヒップホップユニット・Creepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」を、振り付けつきで歌えちゃうお父さんも。
「すごーい」と拍手で応えますが、正直なところ歌唱の良し悪しよりも、彼の血圧が心配になっちゃいます……。
架空の三角関係
ブリンバンなんて全然マシかもしれません。
半年ほど在籍していた西東京市の安キャバには、メインフロアにカラオケがありました。お客様は10枚つづりのチケットを購入し、チケット1枚につき1曲カラオケを楽しむことができます。
「この歌を君に捧げます」と、ラブソングを披露するおじさんも少なくありません。
本命のAちゃんの気を引きたくて、Bちゃんを指名してみたり、Cちゃんを指名してみたり、数週間後にはやっぱりAちゃんを指名する、ということを繰り返しているおじさんがいて、このおじさんがAちゃんに「ヤキモチやくなって」と言って、頭を数回ポンポンとかした後に
「君に捧げます」
と、GACKTの「Vanilla」を歌っているのを、Bちゃんのポジションで聞いたことがあります。
中太りの薄毛がクネクネしながら「愛してもいいかい?」と迫ってくるのを想像してみてください。悪い夢に出てきそうですよね。
心を無にして「すごーい」と拍手で応えました。お仕事なので。
おっさんの「Vanilla」は薄目で見守るに限る
今回は、「やたらブリンバンとか歌ってくれるし、しかもうまいおじさん」について解説しました。お子さんと仲良くなりたくて、トレンドの曲を聴いていたり、練習していたりするお父さんは可愛いですよね。
ただ、GACKTの「Vanilla」を熱唱しているおっさんだけは薄目で対応させていただきます。

