「視力に問題はないから大丈夫」と思っていても、実は緑内障が進行しているケースは少なくありません。

眼科医の柳先生は、多くの人が緑内障のサインを見逃しやすい理由について警鐘を鳴らします。

今回のテーマは「緑内障が気づかれにくい理由と見逃しやすいサイン」です。

視野の一部が欠けても気づきにくい

緑内障には、眼圧が正常範囲でも起こるタイプがあり、日本人ではこの「正常眼圧緑内障」が多いことが知られています。多くの緑内障はゆっくり進行するため、初期には見え方の変化に気づきにくく、進行してから発見されることもあります、と柳先生は話します。

緑内障では、初期には中心の見え方が保たれたまま、視野の一部に異常が生じることがあります。両眼で見ている日常では、「見えていない部分」をもう一方の目や脳が補うため、「まだ見えている」と感じやすくなるといいます。「視力検査だけでは初期段階で数字が保たれることも多く、視力が良いから目は大丈夫、という誤解につながりやすい」と先生は指摘します。

見逃しやすいサインと"正常眼圧"の落とし穴

柳先生によると、見逃されやすいサインとしては、

・片眼ずつ見たときの見え方の左右差
・夜間や薄暗い場所での見えにくさ
・本やスマホの端の文字が欠けて見える

といったことが挙げられるといいます。

日本人に多い緑内障では、眼圧が正常でも発症するケースが少なくありません。そのため、眼圧の検査だけで判断することはできず、目の奥にある視神経の状態を調べる検査や、見える範囲に異常がないかを確認する視野検査を組み合わせて診断することが大切です。

一方で、突然の激しい目の痛みや頭痛、急な視力低下、光のまわりに虹のような輪が見える(虹視)といった症状が現れた場合は注意が必要です。これは眼圧が急激に上がる「急性閉塞隅角緑内障」の発作で起こることがあり、すぐに治療が必要な状態です。こうした症状がある場合は「時間帯を問わず早急に医療機関の受診が必要」だと柳先生は強調します。

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