国立天文台は、2011年は8月12日の夜から15日の朝まで良く見えるとされるペルセウス座流星群を観察対象とした「夏の夜、流れ星を数えよう」キャンペーンを今年も実施する。5年目となる今回は、ペルセウス座流星群の活動が活発になると思われる8月12日の夜から15日の朝までの3夜の間に15分間以上星空を眺め、結果を国立天文台の報告サイトに投稿してもらおうというものとなっている。受付期間は2011年8月12日夕方から同15日夕方を予定している。

報告に必要な項目は、「流星を見た時刻」「流星を見ていた時間」「流星群の流星を区別したかどうか」「都道府県」などの項目で、携帯電話からでも参加可能となっている。また、「曇ってしまった」「流星が1つも見えなかった」なども観察結果となるため、報告してもらいたいと国立天文台ではコメントしている。

なお、今年は、キャンペーン期間は一晩中明るい月が見えているため暗い流星は見づらく、流星の観察にはあまり適していないが、明るい流星が出現することを期待して、キャンペーンを行うことにしたという。

ペルセウス座流星群を観察しやすいタイミングは、8月12日から13日にかけての夜か8月13日から14日にかけての夜、21時頃から翌朝明るくなり始める前で、肉眼でも確認できるため望遠鏡などは必要ない。日本全国で見ることができ、見る方向は気にせずにできるだけ空が広く見渡せる場所を選んで、空の広い範囲に注意を向けると、より多くの流星を捉えられる可能性が高くなるとしている。

ただし、月が視野の中心にあると、月の光で暗い流星が見えなくなってしまうため、月の方向を向いて観察するのは避け、できるだけ月が視野に入らない暗い場所で見ることを国立天文台では推奨している。

また、ペルセウス座流星群の活動は8月11日ころから15日ころまで続くため、極大前後の晩(12日から13日にかけての夜、および13日から14日にかけての夜)でなくても、活動の続いている期間に観察すれば、極大の時よりは少なくなるが、普段よりは多くの流星を見ることができるだろうとしており、本日11日からでも観察可能としている。

なお同キャンペーンサイトでは、より詳しい観察の仕方の説明や、正式な裸眼観測を行うために必要な道具や観測地の選定方法、星の見え具合(最微星光度)の調べ方などを知ることが可能となっている。

ペルセウス座流星群の流星の写真(2007年8月13日1時14分撮影)(出所:国立天文台Webサイト。撮影:吉尾賢治氏)