シャープは16日、BDXL規格に準拠したBD-Rメディア「VR-100BR1」を発表した。7月30日発売で、価格はオープン。市場価格は5,000円前後と予想される。
100GBの容量を持つBDXL規格のBD-Rメディア「VR-100BR1」。インクジェットプリンタ対応で、内径24mmまで印刷可能なワイドプリント仕様。キズなどの付きにくいハードコートも採用されている |
BDメディアは、現在、1層/2層の製品が販売されているが、BDXLは、その上位互換となる規格。3層のBD-R/RE、4層のBD-Rが規定されており、容量は、3層のメディアが100GBで、4層のメディアが128GB。今回発売されるVR-100BR1は3層のBD-Rで、それ以外の種類の発表/発売時期ついては、現時点では言及できないとのことだ。
BDXL規格のメディアを使用するには、BDXL規格に対応したドライブを搭載したレコーダー、あるいはプレーヤーが必要となる。現時点で発表されている製品で、BDXL規格に対応しているものは、5月に同社が発表したBDレコーダー「BD-HDW700」「BD-HDW70」の2機種のみ(発売は、VR-100BR1と同じ7月30日)。両製品は、発表時にはBDXL対応を謳ってはいなかったが、それは、その時点で、まだBDXLの規格が固まっていなかったため。BDXL対応のレコーダー、メディアは、いずれも世界初の製品化となる。BD-HDW700/70でVR-100BR1を使用すると、DRモードの場合でも、BSデジタル放送で約8.8時間、地上デジタル放送で約12時間分の録画が可能。また、長時間録画モードを利用すれば、5倍モードで約43時間、10倍モードでは約87時間分の録画が可能になる。BDXLメディアは、従来のBDドライブを搭載したレコーダーでは使用できないが、BDXLに対応したドライブを搭載したレコーダーでは、従来のメディアも利用することが可能だ。なお、同社では、BDXL対応モデルの比率を、2010年上期には3%程度、下期には55%、2011年には100%にまで上げていく予定とのことだ。
両製品に使用されているドライブは、昨年、同社とパイオニアにより設立された合弁企業「パイオニアデジタルデザインアンドマニファクチャリング」(PDDM)により、開発/供給されている。PDDMは、パイオニアとシャープが持つ光ディスク技術に関するリソースを結集したもので、ドライブやピックアップといった部品だけでなく、BDレコーダーやプレーヤーなどといった製品の製造も行い、製造した製品は、パイオニア/シャープの両社のブランドで販売される。